|
|
|
更新日時:
|
|
![]() |
地中海東岸とユダヤ人の歴史(アラム人、フェニキア人、ユダヤ人など) 受験対策問題 4 |
著作名:
レキシントン
25,264 views |
地中海東岸とユダヤの歴史で押さえておきたいポイント
※赤字部分が問題に出そうな部分です。赤色の暗記シートなどで隠して見てください。
地中海東岸の諸民族
・地中海東岸とは、シリア・レバノン・パレスチナといった地域を指し、民族系統不明の「海の民」や、セム系のアラム人、フェニキア人、ヘブライ人が定住した土地であった。
・「海の民」とは、紀元前13世紀末から紀元前12世紀のはじめにかけて地中海沿岸の地域に侵入した民族系不明の諸民族のこと。
アラム人
・アラム人とは、紀元前12世紀から紀元前8世紀にかけてシリアに定住した遊牧民で、内陸中継貿易を行った。最終的に、アッシリアに服属。
・アラム人は、文化的にさまざまな遺産を残した。まず、彼らの言語アラム語は、当時の国際商業語となり、後にアッシリア・新バビロニア(カルデア)・アケメネス朝ペルシアなど、大国の公用語にもなった。
・また、22の子音からなるアラム文字は西アジアに伝わり、西方のヘブライ文字・アラビア文字、東方のソグド文字・突厥文字・ウイグル文字・モンゴル文字・満州文字の元になった。
フェニキア人
・フェニキア人とは、もともとカナーン人の一派であったが、現在のレバノン沿岸に多くの都市国家を建設し、紀元前12世紀には地中海貿易を独占して栄えた。
・フェニキア人の有名な都市国家はシドンとティルスであり、ティルスは後に植民市カルタゴを建設した。
・現在のアルファベットは、シナイ文字を元にしてフェニキア人達が作ったフェニキア文字が元になった。
パレスチナとユダヤの歴史
・パレスチナとは、地中海東岸の南部地域を指し、もともと先住していたカナーン人から、古くはカナーンの地と呼ばれていた。その後土着したペリシテ人(フィリスティア人)にちなみ、パレスチナといわれるようになる。
・ヘブライ人とは、もともとユーフラテス川上流で遊牧生活をしていた民族で、紀元前1500年頃にパレスチナに移住し先住のカナーン人を服属させた。また、その際一部はエジプトへも流れたが、新王国時代のエジプトで迫害を受けたため、紀元前13世紀ころに、預言者モーセに率いられてパレスチナに脱出した。この事件を出エジプトという。この時シナイ山でモーセが唯一神ヤハウェから授かったとされる十戒は、その後のユダヤ教の律法のもととなる。
・紀元前1000年ころには、ヘブライ王国を建設し、第2代ダヴィデ王が首都イェルサレムを定め最盛期を築き、第3代ソロモン王はイェルサレムにヤハウェの神殿を建立した。
・ヘブライ王国は紀元前922頃分裂し、北のイスラエル王国と南のユダ王国にわかれた。
・イスラエル王国は紀元前922年頃から紀元前722年まで続いたが、最後はアッシリアに滅ぼされた。
・ユダ王国は紀元前922年頃から紀元前586年頃まで続き、新バビロニア(カルデア)によって滅ぼされた。
・ユダ王国滅亡後、住民の多くが新バビロニアのネブカドネザル2世によってバビロンに強制移住させられた。これをバビロン捕囚という。その後紀元前538年に、新バビロニアを滅亡させたアケメネス朝ペルシアのキュロス2世によって解放された。解放後、ユダヤ人はヤハウェの神殿を再興し、ユダヤ教を成立させた。また、バビロン捕囚により、メソポタミアの文化や神話、伝説がユダヤ教に反映された。
・ヘブライ人は外国人からの呼び名で、彼らの自称はイスラエル人である。また、バビロン捕囚後はユダヤ人と呼ばれる事が多い。
このテキストを評価してください。
役に立った
|
う~ん・・・
|
※テキストの内容に関しては、ご自身の責任のもとご判断頂きますようお願い致します。 |
|
古代エジプト(古王国、ピラミッド、新王国、アメンホテプ4世の改革など) 受験対策問題 3
>
オリエントに誕生した世界帝国(アッシリア、アケメネス朝、パルティア、ササン朝など) 受験対策問題 5
>
レバノン杉とは 世界史用語183
>
フルリ人とは 世界史用語118
>
4王国分立とは わかりやすい世界史用語228
>
古代エジプトの測地術とは 世界史用語165
>
アラム語とは 世界史用語175
>
デイリーランキング
世界史
- 先史時代
- 先史時代
- 西アジア・地中海世界の形成
- 古代オリエント世界
- ギリシア世界
- ヘレニズム世界
- ローマ帝国
- キリスト教の成立と発展
- アジア・アメリカの古代文明
- イラン文明
- インドの古代文明
- 東南アジアの諸文明
- 中国の古典文明(殷・周の成立から秦・漢帝国)
- 古代の南北アメリカ文明
- 東アジア世界の形成と発展
- 北方民族の活動と中国の分裂(魏晋南北朝時代)
- 東アジア文化圏の形成(隋・唐帝国と諸地域)
- 東アジア諸地域の自立化(東アジア、契丹・女真、宋の興亡)
- 内陸アジア世界の形成
- 遊牧民とオアシス民の活動
- トルコ化とイスラーム化の進展
- モンゴル民族の発展
- イスラーム世界の形成と拡大
- イスラーム帝国の成立
- イスラーム世界の発展
- インド・東南アジア・アフリカのイスラーム化
- イスラーム文明の発展
- ヨーロッパ世界の形成と変動
- 西ヨーロッパ世界の成立
- 東ヨーロッパ世界の成立
- 西ヨーロッパ中世世界の変容
- 西ヨーロッパの中世文化
- 諸地域世界の交流
- 陸と海のネットワーク
- 海の道の発展
- アジア諸地域世界の繁栄と成熟
- 東アジア・東南アジア世界の動向(明朝と諸地域)
- 清代の中国と隣接諸地域(清朝と諸地域)
- トルコ・イラン世界の展開
- ムガル帝国の興隆と衰退
- ヨーロッパの拡大と大西洋世界
- 大航海時代
- ルネサンス
- 宗教改革
- 主権国家体制の成立
- 重商主義と啓蒙専制主義
- ヨーロッパ諸国の海外進出
- 17~18世紀のヨーロッパ文化
- ヨーロッパ・アメリカの変革と国民形成
- イギリス革命
- 産業革命
- アメリカ独立革命
- フランス革命
- ウィーン体制
- ヨーロッパの再編(クリミア戦争以後の対立と再編)
- アメリカ合衆国の発展
- 19世紀欧米の文化
- 世界市場の形成とアジア諸国
- ヨーロッパ諸国の植民地化の動き
- オスマン帝国
- 清朝
- ムガル帝国
- 東南アジアの植民地化
- 東アジアの対応
- 帝国主義と世界の変容
- 帝国主義と列強の展開
- 世界分割と列強対立
- アジア諸国の改革と民族運動(辛亥革命、インド、東南アジア、西アジアにおける民族運動)
- 二つの大戦と世界
- 第一次世界大戦とロシア革命
- ヴェルサイユ体制下の欧米諸国
- アジア・アフリカ民族主義の進展
- 世界恐慌とファシズム諸国の侵略
- 第二次世界大戦
- 米ソ冷戦と第三勢力
- 東西対立の始まりとアジア諸地域の自立
- 冷戦構造と日本・ヨーロッパの復興
- 第三世界の自立と危機
- 米・ソ両大国の動揺と国際経済の危機
- 冷戦の終結と地球社会の到来
- 冷戦の解消と世界の多極化
- 社会主義世界の解体と変容
- 第三世界の多元化と地域紛争
- 現代文明
- 国際対立と国際協調
- 国際対立と国際協調
- 科学技術の発達と現代文明
- 科学技術の発展と現代文明
- これからの世界と日本
- これからの世界と日本
- その他
- その他