このテキストでは竹取物語の一節「かぐや姫の嘆き」（八月十五日ばかりの月に出でゐて、かぐや姫いといたく泣き給ふ〜）の品詞分解と敬意の向きを記しています。書籍によっては「かぐや姫の昇天」と題するものもあるようです。 ２回にわけて解説していますが、今回はその１回目です。




かぐや姫の嘆き（かぐや姫のいはく、「月の都の人にて、父母あり〜）の品詞分解



竹取物語『かぐや姫の嘆き』わかりやすい現代語訳と解説



竹取物語は、平安時代初期に成立したとされる物語です。正確な成立年や作者は未詳です。



※名詞は省略しています。

単語	品詞	敬意の向き
八月十五日	ー	ー
ばかり	副助詞	ー
の	格助詞	ー
月	ー	ー
に	格助詞	ー
出でゐ	ワ行上一段活用「いでゐる」の連用形	ー
て、	接続助詞	ー
かぐや姫	ー	ー
いと	副詞	ー
いたく	ク活用の形容詞「いたし」の連用形	ー
泣き	カ行四段活用「なく」の連用形	ー
給ふ。	尊敬の補助動詞・ハ行四段活用「たまふ」の終止形	作者→かぐや姫
人目	ー	ー
も	係助詞	ー
今	ー	ー
は	係助詞	ー
つつみ	マ行四段活用「つつむ」の連用形	ー
給は	尊敬の補助動詞・ハ行四段活用「たまふ」の未然形	作者→かぐや姫
ず	打消の助動詞「ず」の連用形	ー
泣き	カ行四段活用「なく」の連用形	ー
給ふ。	尊敬の補助動詞・ハ行四段活用「たまふ」の終止形	作者→かぐや姫

単語	品詞	敬意の向き
これ	代名詞	ー
を	格助詞	ー
見	マ行上一段活用「みる」の連用形	ー
て、	接続助詞	ー
親ども	名詞＋接尾語	ー
も	係助詞	ー
「何事	ー	ー
ぞ。」	終助詞または係助詞	ー
と	格助詞	ー
問ひさわぐ。	ガ行四段活用「とひさわぐ」の終止形	ー
かぐや姫	ー	ー
泣く泣く	副詞	ー
言ふ、	ハ行四段活用「いふ」の連体形	ー