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閑吟集『思へど思はぬ振りをしてしゃつとしておりやるこそ底は深けれ』 現代語訳と品詞分解・文法解説
著作名: 走るメロス
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はじめに

ここでは、梁塵秘抄の中の

思へど思はぬ振りをしてしゃつとしておりやるこそ底は深けれ

という歌の現代語訳と品詞分解・解説を行っていきます。

現代語訳(口語訳)

愛していると言いたくても、少しもそんなことは思っていなようなそぶりをして、いつもしゃきっとしていらっしゃる方こそ、思いが深いというものです。

解説・鑑賞のしかた

閑吟集は、1518年に作られた、和歌を集めたものとしては比較的新しい部類の歌集です。この歌は、女性からみた男性の理想像を詠んだものと解釈できます。

単語


思へど恋しく思う
しゃつとしゃきっとして
おりやるいらっしゃる
こそ~けれ係り結びの法則


品詞分解

※名詞は省略してあります。

思へ(ハ行四段活用・已然形)
(接続助詞)
思は(ハ行四段活用・未然形)
(打ち消しの助動詞・連体形)
振り
(格助詞)
(サ行変格活用・連用形)
(接続助詞)
しゃつと(副詞)
(サ行変格活用・連用形)
(接続助詞)
おりやる尊敬語・ラ行四段活用・連体形)
こそ(係助詞)

(係助詞)
深けれ(形容詞・ク活用・已然形)



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