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ウィーン体制② ~自由主義・ナショナリズムの高まりとメッテルニヒによる弾圧~ |
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著作名:
エンリケ航海王子
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ウィーン体制は、ヨーロッパ各国の支配者層が、社会をフランス革命以前の状態に戻し、自分たちの権力を取り戻そうとする保守的な政治体制でした。
この時代に保守勢力と対立したのが、富裕市民や資本家からなるブルジョワジーと一般民衆です。
彼らの行動の根底には、自由主義とナショナリズムという2つの思想がありました。
自由主義とは、個人の自由や平等を実現し、参政権・所有権・経済活動の自由を獲得していこうとする思想です。
自由主義は、経済発展にともなって豊かになったブルジョワジーが、支配層である貴族や地主に対抗する思想になっていきます。
もう一つの思想が、ナショナリズムです。
ナショナリズムは国民主義と民族主義という2つの意味があります。
国民主義という場合、例えば、ドイツやイタリアなど、長い間分裂状態にあった民族が、統一国家を作ろうとする思想のことです。
民族主義という場合、大国に支配されている民族が、自立・独立を目指す考え方で、オーストリアに支配されていたマジャール人やポーランド人が民族主義思想をもった人々の例です。
こういった思想は、フランス革命やナポレオン時代にかけておきた様々な混乱や変化の中から、言葉や風習などの文化や歴史を共有している人々の間に国への帰属意識がおこり、こうした国民意識の高まりとともに成立しました。
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