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『思ひあまりそなたの空をながむれば 霞を分けて春雨ぞ降る』現代語訳と解説 |
著作名:
走るメロス
20,376 views |
はじめに
このテキストでは、新古今和歌集に収録されている歌「思ひあまりそなたの空をながむれば 霞を分けて春雨ぞ降る」の現代語訳・口語訳と解説、品詞分解を行っています。
原文
雨の降る日、女につかはしける
思ひあまりそなたの空をながむれば霞を分けて春雨ぞ降る
ひらがなでの読み方
あめのふるひ、おんなにつかはしける
おもひあまりそなたのそらをながむれば かすみをわけてはるさめぞふる
現代語訳
雨の降る日に、女に贈った(歌)
(恋しさのあまり)どうしてよいかわからなくなり、(せめともと逢えないあなたのいる)そちらの空を、物思いにふけりながらぼんやりと眺めると、霞を分けて春雨が降ることです。
解説
この歌は、藤原俊成が詠んだものです。藤原俊成は平安時代~鎌倉時代に活躍した歌人です。
この歌は、現代語訳をみればわかるとおり恋の歌です。霞がたちこめている空という情景に、俊成のやるせない心が反映されているようです。
「春雨ぞ降る」のぞは強調の係助詞で、「ぞ~る」で係り結びとなっています。係り結びを起こす係助詞は、「ぞ・なむ・や・か・こそ」がありましたね。「ぞ・なむ・や・か」は連体形と結びつき、「こそ」は已然形と結びつくんでしたね。そこから、「春雨ぞ降る」の「降る」は連体形ということがわかります。
品詞分解
※名詞は省略してあります。
雨 | ー |
の | 格助詞 |
降る | ラ行四段活用「ふる」の連体形 |
日、 | ー |
女 | ー |
に | 格助詞 |
つかはし | サ行四段活用「つかはす」の連用形 |
ける | 過去の助動詞「けり」の連体形 |
ー | ー |
思ひあまり | ラ行四段活用「おもひあまる」の連用形 |
そなた | 代名詞 |
の | 格助詞 |
空 | ー |
を | 格助詞 |
ながむれ | マ行下二段活用「ながむ」の已然形 |
ば | 接続助詞 |
霞 | ー |
を | 格助詞 |
分け | カ行下二段活用「わく」の連用形 |
て | 接続助詞 |
春雨 | ー |
ぞ | 係助詞 |
降る | ラ行四段活用「ふる」の連体形 |
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