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インドの植民地化とイギリス経済 |
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著作名:
逆転検事
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現在では、世界第2位の人口を有する国として、世界経済で重要な地位を占めるインドですが、以前は大英帝国の植民地でした。
このテキストでは、インドの植民地化とイギリス経済への影響を中心に解説します。
インドの植民地化は、東インド会社という会社が中心になって行われました。
東インド会社は、1600年に設立され、イギリス政府から貿易や植民地化に関するさまざまな独占権を与えられた組織でした。
この当時、インドには、ムガル帝国という国がありました。ムガル帝国は太守という地方勢力に支配と徴税権を任せ、巨大な帝国を統治していました。
このような状況下で、1757年、インドのベンガル地方を治めていたベンガル太守・フランス軍と、イギリス軍によるプラッシーの戦いが起こります。
(プラッシーの戦い)
ベンガル地方は、ガンジス川の下流域に位置し、インドで一番豊かな地域でした。
この戦いの結果、フランス・ベンガル太守側は大敗北し、フランスはインドから撤退し、イギリスがインド支配を本格的に開始することになりました。
このあと、幾つかの出来事を経て、イギリスがインド全域を支配下に置くようになります。
南インドに存在したヒンドゥー教のマイソール王国とイギリスとの間に起こった戦争です。
第1回(1767~69年)、第2回(1780~84年)、第3回(1790~92年)、第4回(1799年)の四回にわたって行われました。
マイソール王国はイギリスに敗れたあと、従属し、その後イギリスの南インド支配が決定的になります。
デカン高原にあったヒンドゥー教の諸侯たちによるマラーター同盟という勢力とイギリスが対決した戦争です。第1回(1775~82年)、第2回(1802~05年)、第3回(1817~18年)
この戦争もイギリスが勝利し、デカン高原を支配下に置きます。
グルカ戦争の勝利で、イギリスはインドの隣国ネパールをグルカ人から奪います。
セイロン島(スリランカ)をヨーロッパで行われたウィーン会議の末に、オランダから取得します。
北西インドのパンジャーブ地方のシク教徒とイギリスの戦いです。第1回(1845~46年)、第2回(1848~49年)にかけて行われ、イギリス勝利のあと、パンジャーブ地方を併合します。このパンジャーブ地方併合によって、イギリスのインド支配が固まりました。
ほぼ全域がイギリスの植民地となったインドは、イギリス本国にとって重要な地域になります。
同時期に、イギリスでは産業革命が進展し、積極的に海外市場に製品を売る政策を取るようになります。
そのため、インドは綿花や茶などの原料供給地としてだけでなく、イギリスの木綿工業製品の市場としても重要視されたのです。
インドにも伝統的な手織りの綿布製品がありましたが、イギリス製の機械製綿製品に勝てず、1820年代に綿布製品の輸出国から輸入国になってしまいます。
この時の様子を、のちの経済学者カール・マルクスは「木綿織工たちの骨はインド平野を白くしている」と表現しています。
このように、インドはイギリス経済にとって非常に重要な地域になると同時に、主要産業の崩壊と、自給自足経済が破壊され、イギリスの植民地として次第に困窮化していきました。
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