更新日時:
|
|
ムガル帝国の発展と大帝アクバル |
|
著作名:
John Smith
12,898 views |
ムガル帝国(1526〜1858)は、インド史上最大のイスラム国家です。
この王朝は初代のバーブルがパーニーパッドの戦いでロディー朝を破り、デリーを首都として建国し、19世紀半ばまで続きました。
建国者バーブルは、ティムールとチンギス=ハンの血統を継いでいたといわれています。
ムガル帝国の発展に力を注いだのが、第3代皇帝のアクバルでした。
アクバルは以下の方法で、ムガル帝国の基礎を整備しました。
1558年、建国の地デリーから、ジャムナー川西南のアグラに遷都します。この地には、第5代シャー=ジャハーンの時代に霊廟タージ=マハルが建立されます。
アクバルは、外征を繰り返し、敵対していたラージプート勢力を次々と平定していきました。その後、こうした平定した民族に対して、宥和政策を行いました。
上記のように、ムガル帝国はイスラム教国家でした。そのため、インド古来から続くヒンドゥー教への寛容策が重要だったのです。アクバルはイスラム教徒とヒンドゥー教徒との差をなくすため、ムスリム政権が非ムスリムに課していたジズヤという人頭税を廃止しました。
多数のヒンドゥー教徒に配慮し、ムガル帝国では官僚制の整備の際に、ムスリム以外からも多くの軍人や官僚を採用しました。その際定められたのがマンサブダール制です。これは、すべての軍人や官僚にマンサブ(位階)を与え、この位階に応じた非世襲の土地を与える代わりに、騎兵などの準備を義務づけるものでした。この土地は非世襲であったため地方の有力者が力を蓄えづらいという意味もありました。
ムガル帝国では、ヒンドゥー教徒の財政責任者を登用し全土の土地調査を行い、その調査に基づいた地代が財政の基盤になりました。
アクバルはこうしたさまざまな政策を通じてムガル帝国の基礎を築き、その後巨大な帝国へと発展していきます。
このテキストを評価してください。
役に立った
|
う~ん・・・
|
※テキストの内容に関しては、ご自身の責任のもとご判断頂きますようお願い致します。 |
|
インドの植民地化とイギリス経済
>
最近見たテキスト
ムガル帝国の発展と大帝アクバル
10分前以内
|
>
|
デイリーランキング
世界史
- 先史時代
- 先史時代
- 西アジア・地中海世界の形成
- 古代オリエント世界
- ギリシア世界
- ヘレニズム世界
- ローマ帝国
- キリスト教の成立と発展
- アジア・アメリカの古代文明
- イラン文明
- インドの古代文明
- 東南アジアの諸文明
- 中国の古典文明(殷・周の成立から秦・漢帝国)
- 古代の南北アメリカ文明
- 東アジア世界の形成と発展
- 北方民族の活動と中国の分裂(魏晋南北朝時代)
- 東アジア文化圏の形成(隋・唐帝国と諸地域)
- 東アジア諸地域の自立化(東アジア、契丹・女真、宋の興亡)
- 内陸アジア世界の形成
- 遊牧民とオアシス民の活動
- トルコ化とイスラーム化の進展
- モンゴル民族の発展
- イスラーム世界の形成と拡大
- イスラーム帝国の成立
- イスラーム世界の発展
- インド・東南アジア・アフリカのイスラーム化
- イスラーム文明の発展
- ヨーロッパ世界の形成と変動
- 西ヨーロッパ世界の成立
- 東ヨーロッパ世界の成立
- 西ヨーロッパ中世世界の変容
- 西ヨーロッパの中世文化
- 諸地域世界の交流
- 陸と海のネットワーク
- 海の道の発展
- アジア諸地域世界の繁栄と成熟
- 東アジア・東南アジア世界の動向(明朝と諸地域)
- 清代の中国と隣接諸地域(清朝と諸地域)
- トルコ・イラン世界の展開
- ムガル帝国の興隆と衰退
- ヨーロッパの拡大と大西洋世界
- 大航海時代
- ルネサンス
- 宗教改革
- 主権国家体制の成立
- 重商主義と啓蒙専制主義
- ヨーロッパ諸国の海外進出
- 17~18世紀のヨーロッパ文化
- ヨーロッパ・アメリカの変革と国民形成
- イギリス革命
- 産業革命
- アメリカ独立革命
- フランス革命
- ウィーン体制
- ヨーロッパの再編(クリミア戦争以後の対立と再編)
- アメリカ合衆国の発展
- 19世紀欧米の文化
- 世界市場の形成とアジア諸国
- ヨーロッパ諸国の植民地化の動き
- オスマン帝国
- 清朝
- ムガル帝国
- 東南アジアの植民地化
- 東アジアの対応
- 帝国主義と世界の変容
- 帝国主義と列強の展開
- 世界分割と列強対立
- アジア諸国の改革と民族運動(辛亥革命、インド、東南アジア、西アジアにおける民族運動)
- 二つの大戦と世界
- 第一次世界大戦とロシア革命
- ヴェルサイユ体制下の欧米諸国
- アジア・アフリカ民族主義の進展
- 世界恐慌とファシズム諸国の侵略
- 第二次世界大戦
- 米ソ冷戦と第三勢力
- 東西対立の始まりとアジア諸地域の自立
- 冷戦構造と日本・ヨーロッパの復興
- 第三世界の自立と危機
- 米・ソ両大国の動揺と国際経済の危機
- 冷戦の終結と地球社会の到来
- 冷戦の解消と世界の多極化
- 社会主義世界の解体と変容
- 第三世界の多元化と地域紛争
- 現代文明
- 国際対立と国際協調
- 国際対立と国際協調
- 科学技術の発達と現代文明
- 科学技術の発展と現代文明
- これからの世界と日本
- これからの世界と日本
- その他
- その他