はじめに
動物が発生するためには、雄の持つ精子と雌の持つ卵子とが受精をする必要があります。『
精子が形成されるまで』というテキストで、精子が形成される過程について説明をしました。ここでは卵子が形成される過程について説明したいと思います。
卵子が形成されるまで
卵子や精子の基となる細胞を、
始原生殖細胞と言います。この始原生殖細胞は、まだ我々の体が母親の体内にあって、胚である段階から発生しています。始原生殖細胞は発生した時点で、雄になるのかそれとも雌になるのかの情報を持っていますので、
精子と卵子との受精後の段階で、私たちの性別は決められていたということになります。
この始原生殖細胞が細胞分裂を繰り返すことによって、卵子の基となる
卵原細胞に変化をします。
体が未熟なうちはこのままですが、体が成熟していくにつれて卵原細胞は
一次卵母細胞へと成長します。この一次卵母細胞は分裂をし、大きい
二次卵母細胞と小さな
第一極体とにわかれます。
二次卵母細胞はさらに分裂をして、今度は第二極体と呼ばれる細胞を押し出します。この第二極体を
押し出した後に残ったものが卵子です。
ちなみに第二極体は2つに分裂します。つまり、極体自体は、第一極体と併せて3つになるわけですが、これらの極体は次第に消えてしまいます。