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18_80 イスラーム世界の形成と拡大 / イスラーム帝国の成立

ワジール(ワズィール)とは わかりやすい世界史用語1282

著者名: ピアソラ
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ワズィール(ワズィール)とは

ワズィール(ワズィール)とは、アッバース朝のカリフの下での最高位の大臣を指します。この用語は「助ける者」や「補佐する者」を意味し、イスラーム教の初期から存在していました。ワズィールはカリフの代理として、行政、財政、軍事などの重要な業務を担当しました。

ワズィールの役割と影響

ワズィールはアッバース朝の統治において中心的な役割を果たしていました。彼らはカリフの右腕として政府の運営を監督し、政策の立案と実行を行いました。ワズィールはカリフの代理として行政機構を統括し、財政、軍事、司法などの分野で重要な決定を下しました。また、外交交渉や条約の締結にも関与し、アッバース朝の対外関係を管理しました。



ワズィールの歴史的発展

ワズィールの制度は、アッバース朝の初期から存在し、特に8世紀から9世紀にかけて重要な役割を果たしました。最初のワズィールとされるのは、カリフ・アル=マフディー(在位775年 - 785年)の下で任命されたヤアクーブ・イブン・ダウードです。彼の任命以降、ワズィールの役割は次第に拡大し、アッバース朝の統治において不可欠な存在となりました。

バルマク家の影響

アッバース朝の初期には、バルマク家がワズィールとして大きな影響力を持ちました。この家系はカリフ、ハールーン=アッラシード(在位786年 - 809年)の治世において特に重要な役割を果たし、政府の運営を実質的に掌握しました。彼らは学問や文化の保護者としても知られ、多くの詩人や学者を支援しましたが、803年にバルマク家は突然失脚し、その後のワズィールの役割は変化しました。

ワズィールの権力と影響力

ワズィールは時にはカリフを凌ぐ権力を持つこともありました。特にカリフ・アル=マアムーン(在位813年 - 833年)の治世においては、ワズィール・アル=ファドル・イブン・サールが大きな権力を握り、彼の名前は硬貨にも刻まれました。しかし、アル=ファドルの暗殺後、アル=マアムーンはワズィールに過度の権力を与えないよう注意しました。

ワズィールはアッバース朝のカリフの下での最高位の大臣を指し、行政、財政、軍事などの重要な業務を担当しました。彼らはカリフの右腕として政府の運営を監督し、政策の立案と実行を行いました。ワズィールの制度はアッバース朝の初期から存在し、特に8世紀から9世紀にかけて重要な役割を果たしました。バルマク家やアル=ファドル・イブン・サールといった著名なワズィールは、アッバース朝の統治において大きな影響力を持っていました。
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『世界史B 用語集』 山川出版社

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