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18_80 西アジア・地中海世界の形成 / キリスト教の成立と発展

救世主(メシア)とは わかりやすい世界史用語1184

著者名: ピアソラ
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救世主(メシア)とは

キリスト教におけるメシア(救世主)は、神によって選ばれた救済者を指し、特にイエス・キリストがその代表です。メシアという言葉はヘブライ語の「マシアハ」から来ており、「油を注がれた者」または「選ばれた者」という意味を持ちます。この概念は旧約聖書に基づいており、キリスト教ではイエスの生涯や教えを通じて成就されたと信じられています。

メシアの起源と旧約聖書における預言

メシアの概念は、旧約聖書の中で形成されていきました。旧約には、神が選ばれた人物に油を注ぎ、特別な使命を託す場面がたびたび登場します。例として、イスラエルの王であるサウルやダビデも、神によって油を注がれた者として描かれています。

さらに、旧約聖書には多くのメシアに関する預言があります。例えば、イザヤ書52章13節から53章12節では、苦しむ僕としてのメシアが描かれ、その人物が人々の罪を背負い苦難を受けることで救いをもたらすとされています。また、ダニエル書9章25-27節には「油を注がれた者」が予告され、彼が来るべき時代を指し示しています。

新約聖書におけるメシア

新約聖書においては、イエス・キリストがメシアとして描かれています。イエスの誕生、彼の活動、十字架での死、そして復活は、旧約聖書に記された預言の成就として解釈されます。特に、イエスの受難と復活は、イザヤ書に登場する「苦しむ僕」と一致すると見られています。

イエスは、自身がメシアであると公言し、神の国の到来を告げました。彼の教えは、愛と許し、そして神との関係を回復することに重点を置いています。また、イエスの奇跡や癒しの業も、彼が神に選ばれたメシアであることを示す証拠とされています。

メシアの役割と意義

キリスト教におけるメシアは、救い主としての役割を担っています。イエス・キリストは、十字架での犠牲を通して人々の罪を贖い、その死と復活により永遠の命をもたらしました。このことにより、イエスは人類の救済者としての使命を果たしたと信じられています。

さらに、メシアは神の国の到来を告げる役割も持っています。イエスは、神の国が近づいていることを宣言し、人々に悔い改めと信仰を呼びかけました。彼の教えは、神の愛と正義を強調し、信者に新たな生き方を示しました。

メシアの再臨

キリスト教の教えでは、イエス・キリストは再び地上に来ることが予告されています。これは「再臨」と呼ばれ、イエスが最終的な審判を行い、神の国を完全に実現するという信仰です。再臨の具体的な時期については聖書で明確には記されていませんが、信者たちはこれを待ち望んでいます。

キリスト教におけるメシアは、神に選ばれた救い主であり、特にイエス・キリストを指します。旧約聖書の預言に基づき、イエスの生涯と教えにおいてその預言が成就したとされています。イエスは人々の罪を贖い、神の国の到来を告げる救い主としての役割を果たしました。
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『世界史B 用語集』 山川出版社

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