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18_80 西アジア・地中海世界の形成 / ギリシア世界

トゥキディデスとは わかりやすい世界史用語1023

著者名: ピアソラ
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トゥキディデスとは

トゥキディデスは、古代ギリシャの歴史家であり、彼の著作『歴史(ペロポネソス戦争史)』は歴史学における重要な作品とされています。

トゥキディデスの生涯

トゥキディデスは紀元前460年頃、アテナイのハリモスで生まれました。彼の父親はオロロスであり、トゥキディデスは裕福な家庭に育ちました。彼は若い頃から教育を受け、特に歴史や政治に興味を持っていました。

トゥキディデスはペロポネソス戦争中にアテナイの将軍として活躍しましたが、紀元前424年にアンフィポリスの防衛に失敗し、その結果としてアテナイから追放されました。この追放期間中に、彼は『歴史(ペロポネソス戦争史)』の執筆に専念しました。彼は紀元前400年頃に亡くなったとされています。



『ペロポネソス戦争史』

トゥキディデスの最も重要な業績は、『歴史(ペロポネソス戦争史)』です。この作品は、紀元前431年から紀元前404年にかけてのアテナイとスパルタの間の戦争を詳細に記録しています。彼の記述は、戦争の原因、経過、結果についての貴重な情報を提供しています。

トゥキディデスは、歴史を科学的に記録する方法を初めて導入した人物としても知られています。彼は目撃者の証言や自身の観察を基に、できる限り正確な情報を提供しようと努めました。彼のアプローチは、後の歴史家たちに大きな影響を与えました。

トゥキディデスの影響

トゥキディデスの業績は、古代ローマの歴史家キケロによって「歴史の父」と称されるほど、後世に大きな影響を与えました。彼の著作は、中世ヨーロッパの学者たちによっても広く読まれ、歴史学の発展に寄与しました。
また、彼の記述は、現代の考古学や歴史学の研究においても重要な資料となっています。彼の報告の多くは、後の研究によって確認されており、彼の業績の信頼性が証明されています。

トゥキディデスの哲学

トゥキディデスは、歴史を記録する際に神々の介入を排除し、人間の行動や出来事を自然な原因と結果の連鎖として捉えました。彼は、戦争や政治の背後にある人間の本性や動機を探求し、これを基に歴史を解釈しました。このアプローチは、後に「政治的リアリズム」として知られるようになり、国際関係論の基礎を築きました。

重要なエピソード

『歴史(ペロポネソス戦争史)』には、多くの重要なエピソードが含まれています。例えば、アテナイの将軍ペリクレスの葬送演説や、ミロス島の対話などは、当時のギリシャ社会や政治観を理解する上で重要です。また、戦争の詳細な記述は、戦争の原因や経過、結果についての貴重な情報を提供しています。

トゥキディデスは、歴史を科学的に記録する方法を確立し、その業績は現代の歴史学においても重要な位置を占めています。彼の著作『歴史(ペロポネソス戦争史)』は、当時の文化や地理、民族についての貴重な情報を提供し、後世の歴史家たちに大きな影響を与えました。
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『世界史B 用語集』 山川出版社

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