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18_80 西アジア・地中海世界の形成 / 古代オリエント世界

クシュ王国とは わかりやすい世界史用語235

著者名: ピアソラ
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クシュ王国とは

クシュ王国は、現在の北スーダンと南エジプトにまたがるナイル川沿いに位置していた古代の王国です。紀元前920年頃に成立し、紀元350年頃に衰退するまでの約1000年以上にわたり続いた歴史を持ちます。この王国は、エジプトの南に位置し、時にはエジプトと競合または協力関係にあったことで知られています。

クシュ王国の歴史は、エジプトの新王国時代の終わり頃、ナパタと呼ばれる地域で始まりました。この地域は、エジプト文化の影響を受けつつも、独自の文化や言語、宗教を発展させました。クシュの王たちは、エジプトのファラオとしても統治することがあり、特に第25王朝時代にはクシュ出身のファラオがエジプトを支配しました。

クシュ王国の首都は当初ナパタに置かれていましたが、紀元前591年にメロエに移されました。メロエは、鉄の生産と加工で知られるようになり、クシュ王国の経済的、文化的な中心地となりました。メロエの時代には、クシュ文字と呼ばれる独自の文字体系が使用され、これはエジプトの象形文字から派生したものです。

クシュ王国は、エジプトとの交易や軍事的な競合を通じて、地域の大国としての地位を確立しました。また、エジプトの神々、特にアムン神を崇拝する点ではエジプトの影響を受けていましたが、クシュ独自の神々も存在していました。

クシュ王国の衰退は、内部の資源の枯渇や、外部からの侵攻、特にアクスム王国による攻撃によって加速されました。最終的に、クシュ王国は紀元350年頃に滅亡しました。
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『世界史B 用語集』 山川出版社

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