「なげく/嘆く/歎く」の意味・活用・使用例【カ行四段活用】
このテキストでは、カ行四段活用の動詞「
なげく/嘆く/歎く」の意味、活用、解説とその使用例を記している。
カ行四段活用
未然形 | なげか |
連用形 | なげき |
終止形 | なげく |
連体形 | なげく |
已然形 | なげけ |
命令形 | なげけ |
■意味1:自動詞
ため息をつく、嘆息する。
[出典]:万葉集
「大野山霧立ち渡るわが嘆くおきその風に霧立ち渡る」
[訳]:大野山に霧が立ち込める。私がつくため息の風によって、霧が一面に立ち込めている
■意味2:自動詞
悲しむ、悲しみに泣く、悲嘆する。
[出典]:
かぐや姫の昇天 竹取物語
「罪のかぎり果てぬれば、かく迎ふるを、翁は泣き
嘆く。」
[訳]:罪を償う期限が終わったので、こうして呼び寄せるのを、翁は泣き
悲しんでいる。
■意味3:自動詞
請い願う、嘆願する。
[作者]:古今和歌集
「世の中にさらぬ別れのなくもがな千代もと嘆く人の子のため」
[訳]:世の中に死別がなければよいのに、(親が)千年も(長生きするように)と請い願う子ども(私)のために