仮定と結論
"xを自然数とするとき、「xが6の倍数』ならば「xは3の倍数」"
この命題は真です。「xが6の倍数」という条件をp、「xが3の倍数」という条件をqとすると、この命題を「
p⇒q」と表します。
「p⇒q」のとき命題が真であるということは、「pという条件のもとでqはつねに成り立つ」を意味していると思いましょう。
このとき、pを
命題の仮定、qを
命題の結論といいます。
ちなみにpとqの関係をベン図に表すと次のようになります。
pはqに含まれていますね。
つまり、「p⇒q」ということは「p⊂q」(
pはqに含まれる)のと同じといえます。
2つの条件が同じ意味なとき
aを自然数とするとき、「p:aは偶数」と「q:aは2の倍数」の2つの条件がるとします。これらの条件の関係をみてみましょう。
「p⇒q」も、「q⇒p」も成り立ちますね。このような場合には、「
p⇔q」とかきます。「p⇔q」は、
pならばqが真、かつqならばpが真であることを意味します。
命題が偽のときは反例をあげる
xを自然数とするとき
「p:xは5の倍数」⇒「q:xは10の倍数」
この命題は偽ですが、
偽のときは、ただ「命題は偽である」というだけではダメです。
命題が偽である理由を示さなければなりません。
「p:xは5の倍数」⇒「q:xは10の倍数」は、x=15、25、35・・・のときに成り立たちません。しかし命題が偽となるxの値を延々と書き続けるわけにはいかないので、最低でも1つ、命題が成り立たない理由を書きます。
「命題は偽である(x=15のとき)」
この命題が偽であることを示す理由のことを
反例といいます。
命題が偽となるときは、最低でも1つ反例をつけるようにしよう