動詞の活用がどのような変化をするのか
前回のテキストでは、
動詞の活用の種類について説明をしました。活用の種類には
五段活用・上一段活用・下一段活用・カ行変格活用・サ行変格活用の5種類があったんでしたね。
ここでは、これらの活用がどのような変化をするのかについてまとめていきます。
五段活用
まずは五段活用です。五段活用をする動詞として、「歩く」や「走る」などがあります。
ここでは歩くを使ってみてみましょう。
活用形 | 動詞につけるフレーズ | 活用前 | 活用後 |
未然形 | ~ない・~う | 歩く | 歩か(ぁ)ない・歩こ(ぉ)う |
連用形 | ~ます | 歩く | 歩き(ぃ)ます |
終止形 | 。 | 歩く | 歩く(ぅ) |
連体形 | ~とき | 歩く | 歩く(ぅ)とき |
仮定形 | ~ば | 歩く | 歩け(ぇ)ば |
命令形 | 。(命令口調で) | 歩く | 歩け(ぇ) |
赤文字の箇所を見てもらうとわかりやすいのですが、五段活用は変化をすると必ず
「あ・い・う・え・お」と5つの段に変化をします。だから五段活用というのですね。
上一段活用
続いて上一段活用です。上一段活用をする動詞は、「見る」や「起きる」などがあります。
ここでは見るを使ってみましょう。
活用形 | 動詞につけるフレーズ | 活用前 | 活用後 |
未然形 | ~ない | 見る | 見(ぃ)ない |
連用形 | ~ます | 見る | 見(ぃ)ます |
終止形 | 。 | 見る | 見(ぃ)る |
連体形 | ~とき | 見る | 見(ぃ)るとき |
仮定形 | ~ば | 見る | 見(ぃ)れば |
命令形 | 。(命令口調で) | 見る | 見(ぃ)よ |
赤文字の箇所をみると、
「い・い・いる・いる・いれ・いよ」と変化をします。
「い」という1つの音を基準に変化をしていますね。「あ・い・う・え・お」をみたときに「い」は上にありますから、上の「い」1段だけで活用ができているということで、上一段活用といいます。
下一段活用
続いて下一段活用です。下一段活用をする動詞は、「食べる」や「寝る」などがあります。
ここでは食べるを使ってみましょう。
活用形 | 動詞につけるフレーズ | 活用前 | 活用後 |
未然形 | ~ない | 食べる | 食べ(ぇ)ない |
連用形 | ~ます | 食べる | 食べ(ぇ)ます |
終止形 | 。 | 食べる | 食べ(ぇ)る |
連体形 | ~とき | 食べる | 食べ(ぇ)るとき |
仮定形 | ~ば | 食べる | 食べ(ぇ)れば |
命令形 | 。(命令口調で) | 食べる | 食べ(ぇ)ろ |
赤文字の箇所をみると、
「え・え・える・える・えれ・えろ」と変化をします。
上一段活用のときと同じように考えると、これがなぜ下一段活用とよばれているかがわかると思います。
カ行変格活用
続いてカ行変格活用です。これは「来る」だけがあてはまりましたね。
活用形 | 動詞につけるフレーズ | 活用前 | 活用後 |
未然形 | ~ない | 来る | こない |
連用形 | ~ます | 来る | きます |
終止形 | 。 | 来る | くる |
連体形 | ~とき | 来る | くるとき |
仮定形 | ~ば | 来る | くれば |
命令形 | 。(命令口調で) | 来る | こい |
カ行変格活用は「
こ・き・くる・くる・くれ・こい」と変化をします。
必ず覚えるようにしましょう。
サ行変格活用
最後はサ行変格活用です。これは「する」、「~する」という動詞だけでしたね。
活用形 | 動詞につけるフレーズ | 活用前 | 活用後 |
未然形 | ~ない | する | しない |
連用形 | ~ます | する | します |
終止形 | 。 | する | する |
連体形 | ~とき | する | するとき |
仮定形 | ~ば | する | すれば |
命令形 | 。(命令口調で) | する | しろ・せよ |
サ行変格活用は、「
し・し・する・する・すれ・しろ/せよ」と変化をします。
未然形は「し」に加えて「さ・せ」との変化をする場合があるので、これらを加えて
「
さ/せ/し・し・する・する・すれ・しろ/せよ」と覚えましょう。