ルネサンス
中世ヨーロッパの思想の中心は、「神」そのものでした。人間は弱く罪深いものなので、人間を中心に物事を考えるのはタブー視されていたのです。当時の絵や彫刻で宗教関連のものが多いのはそのためです。
そんな状況の中で、人間中心の文化が起こります。「
神vs人間」というよりは、当時権力を持っていたカトリック教会に束縛をされない自由な生き方を求めたと言っていいでしょう。これが
ルネサンスです。
このころから、文芸作品にも変化がみられるようになります。
ここではルネサンス期に活躍した人物とその著作についてまとめていきます。
作者 | 代表作品 | 内容 |
ダンテ | 神曲 | 人間の罪と苦悩、魂の救済と神の愛を描いた作品 |
ペトラルカ | カンツォニエーレ | 恋愛の感情と官能を描いた作品 |
ボッカチオ | デカメロン | 人間の欲望の解放を描いた作品 |
ボッティチェリ | 春、ヴィーナスの誕生 | 人間の美しさと生命の躍動を描いた作品 |
レオナルド=ダヴィンチ | モナリザ、最後の晩餐 | 多岐にわたる分野で活躍をすることが、当時の人間の在り方の理想とされていました |
ミケランジェロ | ダビデ像、サン・ピエトロ大聖堂 | 多岐にわたる分野で活躍をすることが、当時の人間の在り方の理想とされていました |
レオナルド=ダヴィンチや
ミケランジェロのように、多岐の分野に渡ってその才能を発揮した人のことを、当時の言葉で
万能人と呼び、この時代の理想像とされていました。