斜方投射の計算式
ここでは、図のようにビルの屋上からボールを斜方投射したときの計算の公式についてまとめていきます。
図のように、ボールをビルの屋上からθの角度で、初速Voで投げたとき、t秒後に地面に落下しました。このとき次の3つのパターンの公式を覚えておきましょう。
■ボールが水平方向に飛んだ距離
まずは、ボールが水平方向に飛んだ距離についてです。
図の矢印の方向にVoの速度で飛んでいくということは、ビルの屋上を原点として、右方向に水平に飛んでいく速度は
とすることができます。(三角比で考えてください。)
この速度でt秒飛んだということですので、その距離は
■ビルの高さ
続いてビルの高さを考えてみます。ビルの高さをhとしたとき、次の公式で求めることができます。
■ボールがビルと同じ高さを通過するときの速度
最後にボールがビルと同じ高さを通過するときの速度を考えてみましょう。
図に書いた補助線の三角形で考えてみましょう。
ビルの屋上からは、水平方向に
の速度で動いています。これは一番最初に求めたとおりです。
では、垂直方向にはどれぐらいの速度で飛んでいるでしょうか。先程と同じように三角比を用いて
の速度で飛んでいますね。しかし今回の場合、落下してくる速度を考えていますので
と考えます。
ここで落下速度を
vとして、三角形に三平方の定理を当てはめてみます。すると
つまり、斜方投射したときの初速と同じ速度になりましたね。