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「アラブ首長国連邦」について調べてみよう
著作名: 早稲男
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アラブ首長国連邦

アラブ首長国連邦(英語ではUnited Arab Emirates)は、アラビア半島に位置し、7つの首長国からなる連邦制国家です。首都はアブダビです。

このテキストでは、アラブ首長国連邦の特徴を「国土」、「人口と人種」、「言語」、「主な産業」、「主な観光地」、「文化」、「スポーツ」、「日本との関係」の8つのカテゴリに分けて詳しく見ていき、同国の魅力や国際的な影響力について考えていきます。


1.国土

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アラブ首長国連邦(UAE)は、アラビア半島の東南端に位置し、ペリシア湾とオマーン湾に面した連邦国家です。連邦国家という名のとおり、アブダビ首長国、ドバイ首長国、シャルジャ首長国、ラス・アル・ハイマ首長国、フジャイラ首長国、アジュマン首長国、ウンム・アル・カイワイン首長国の7つの首長国から構成されています。

その国土の大部分は砂漠地帯ですが、アブダビ首長国の東部アル・アイン地方などはオアシスに恵まれ、肥沃な土壌を持っています。気候は海岸部分で高温多湿、内陸部は乾燥地帯となっています。


2.人口と人種

人口は約1,006万人(2023年時点)で、その多くが都市部に集中しています。UAEの人口構成は多様で、現地のアラブ人だけでなく、インド、パキスタン、バングラデシュ、フィリピンなどからの労働者や専門家が多く居住しています。総人口の約88%が外国人労働者や専門家で占められているとも言われ、この多文化な社会構成は、UAEの社会と文化に多彩な影響を与えています。


3.言語

公用語はアラビア語ですが、英語も広く使用されています。特にビジネスや観光の分野では英語が共通語として機能しており、多文化社会におけるコミュニケーションの橋渡しとなっています。


4.主な産業

UAEの経済は、石油と天然ガスの輸出に大きく依存しています。特にアブダビ首長国は豊富な石油資源を持ち、国家の経済基盤を支えています。一方、ドバイ首長国は観光業や金融業の発展に注力し、多角的な経済成長を遂げています。


5.主な観光地

観光地としては、ドバイのブルジュ・ハリファやドバイ・モール、アブダビのシェイク・ザイード・グランド・モスクなどが有名です。また、シャルジャ首長国は文化と歴史の宝庫として知られ、多くの博物館や伝統的な市場があります。


6.文化

歴史と伝統

UAEの文化は、イスラム教の教義とベドウィンの遊牧民の伝統に深く根ざしています。特に、イスラム教の神聖な月であるラマダンの期間中、日中の断食や日没後のイフタール(断食明けの食事)など、宗教的な習慣が社会生活に大きな影響を与えます。この期間中、ドバイ市内の多くのレストランやホテルでは、イフタールのビュッフェが提供され、地元の人々や観光客が共に食事を楽しむ光景が見られます。

また、ドバイ・クリーク沿いのアル・ファヒディ歴史地区では、伝統的な風塔や中庭を持つ建築物が保存されており、訪問者は過去の生活様式や建築様式を学ぶことができます。この地域には、シェイク・サイード・アル・マクトゥーム邸やヘリテージ・ビレッジなどの歴史的な名所が点在しています。

伝統的な習慣と儀式

UAEでは、訪問者に対して伝統的なアラビアコーヒー(ガフワ)を提供することが、歓迎と敬意の象徴とされています。このコーヒーはカルダモンやサフランなどのスパイスで風味付けされており、特有の味わいがあります。また、結婚式は豪華で華やかなもので、通常男女別々に行われ、多くのゲストが招待されます。新郎新婦は伝統的な衣装を身にまとい、様々な儀式が執り行われます。

現代文化と芸術

UAEは、伝統を尊重しつつも、現代アートや文化の発展にも力を入れています。特にシャルジャ首長国は「アラブ世界の文化首都」として知られ、多くの博物館や美術館が存在します。毎年開催されるシャルジャ国際ブックフェアやシャルジャ・ビエンナーレなどの国際的な文化イベントは、多くの人々を引き寄せています。


7.スポーツ

サッカーが最も人気のある競技であり、国内リーグや国際大会での活躍が注目されています。また、テニスやゴルフ、モータースポーツなども盛んで、国際的な大会が開催されています。


8.日本との関係

安全保障

日本は、エネルギー資源の安定供給を国家安全保障の重要課題と位置付けています。UAEは日本にとって主要な原油供給国の一つであり、両国はエネルギー安全保障の観点から緊密な協力関係を築いています。また、海上輸送路の安全確保においても、両国は協力を強化しています。

経済

経済面では、両国間の貿易と投資が活発に行われています。2024年9月、岸田文雄首相はUAEとの経済連携協定(EPA)交渉を開始する意向を表明しました。この協定は、両国間の経済関係をさらに強化することを目的としています。また、技術、気候変動、エネルギー安全保障、半導体やバッテリー分野への投資など、多岐にわたる分野での協力も進められています。


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