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百人一首88『難波江の蘆のかりねのひとよゆゑみをつくしてや恋ひわたるべき』現代語訳と解説(掛詞・縁語など) |
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著作名:
走るメロス
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百人一首(88)皇嘉門院別当/歌の意味と読み、現代語訳、単語、品詞分解、覚え方
難波江の 蘆のかりねの ひとよゆゑ みをつくしてや 恋ひわたるべき
このテキストでは、百人一首に収録されている歌「難波江の蘆のかりねのひとよゆゑみをつくしてや恋ひわたるべき」の現代語訳・口語訳と解説(掛詞・縁語・係り結びなど)、歌が詠まれた背景や意味、そして品詞分解を記しています。この歌は、百人一首の他に、千載和歌集にも収録されています。
百人一首とは
百人一首は、平安時代末期から鎌倉時代初期にかけて活動した公家・藤原定家が選んだ和歌集です。100人の歌人の和歌を、1人につき1首ずつ選んで作られています。百人一首と言われれば一般的にこの和歌集のことを指し、小倉百人一首(おぐらひゃくにんいっしゅ)とも呼ばれます。
暗記に役立つ百人一首一覧
以下のテキストでは、暗記に役立つよう、それぞれの歌に番号、詠み手、ひらがなでの読み方、そして現代語訳・口語訳を記載し、歌番号順に一覧にしています。
※暗記に役立つ百人一首一覧
原文
(※1)難波江の 蘆の(※2)かりねの (※3)ひとよゆゑ (※4)みをつくしてや 恋ひわたるべき
ひらがなでの読み方
なにはえの あしのかりねの ひとよゆゑ みをつくしてや こひわたるべき
現代語訳
難波の入り江に生えた葦の刈り根の一節(ひとよ)のように、(短い旅先での)一夜のかりそめの契りのために、私は、舟を待つ澪標ではないですが、この身を尽くしてあなたをお慕い続けなくてはならないのでしょうか。
解説・鑑賞のしかた
この歌の詠み手は、平安時代末期の女流歌人、皇嘉門院別当(こうかもんいん の べっとう)です。
旅先で一夜限りの契りを交わした男性のことが忘れられないという内容の歌です。以下で述べるように掛詞や縁語を巧みに使っており、皇嘉門院別当の歌の才能を垣間見れます。
主な技法・単語・文法解説
■単語
| (※1)難波 | 今の大阪市およびその付近の入り江。低湿地が多く、葦(あし)が一面に生い茂ることで有名であり、歌では「葦」が詠みこまれることが多い。 |
| (※4)澪標 | 舟の目印となる杭 |
■(※2)、(※3)、(※4)掛詞
「掛詞」とは、ひとつの言葉に2つ以上の意味を重ねて表現内容を豊かにする技法のこと。この歌では、以下の3つが掛詞となっている。
(※2)「かりね」は「刈り根」(刈り取った根)と「仮寝」(旅先での宿泊)の掛詞。
(※3)「ひとよ」は「一節」(葦の節)と「一夜」(一晩)の掛詞。
(※4)「みをつくし」は「澪標」(舟の目印となる杭)と「身を尽くし」の掛詞。
■縁語
「あし」、「刈り根」、「一節」、「みをつくし」、「わたる」は「難波江」の縁語。
※「縁語(えんご)」とは、和歌の修辞技法のひとつ。ひとつの和歌にある言葉と、意味や音声の上で関連のある言葉を用いて表現に幅をもたせる技法。
■句切れ
なし。
品詞分解
※名詞は省略しています。
| 難波江 | ー |
| の | 格助詞 |
| 蘆 | ー |
| の | 格助詞 |
| かりね | ー |
| の | 格助詞 |
| ひとよ | ー |
| ゆゑ | ー |
| み | ー |
| を | 格助詞 |
| つくし | サ行四段活用「つくす」の連用形 |
| て | 接続助詞 |
| や | 係助詞・係り結び |
| 恋ひわたる | ラ行四段活用「こひわたる」の終止形 |
| べき | 推量の助動詞「べし」の連体形・係り結び |
著者情報:走るメロスはこんな人
学生時代より古典の魅力に取り憑かれ、社会人になった今でも休日には古典を読み漁ける古典好き。特に1000年以上前の文化や風俗をうかがい知ることができる平安時代文学がお気に入り。作成したテキストの総ページビュー数は1,6億回を超える。好きなフレーズは「頃は二月(にうゎんがつ)」や「月日は百代の過客(くゎかく)にして」といった癖のあるやつ。早稲田大学卒業。
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