|
|
|
更新日時:
|
|
![]() |
朱元璋を支え賢夫人と呼ばれた馬氏はどんな人物か |
著作名:
Satow
10,251 views |
朱元璋の妻を馬氏といいます。馬氏はよく気が利くし、朱元璋にもよく仕える妻でした。馬氏は幼い頃に父母を失い、亡父の親友であった郭子興に引き取られて養女になりました。
馬氏は、朱元璋が郭子興のもとにいれば陰になり日向になって夫を助けました。夫が戦場に出れば、部下の軍衣のほころびや軍靴のやぶれをつくろい、あるいは乏しい財布からお金を全部出して将士をねぎらいました。朱元璋には冷酷な指導者の一面がありましたが、馬氏は時に朱元璋に、部下を冷たくあしらわないよう優しく注意したりしました。
よく気の利く婦人でもありました。ある時天子となった朱元璋が、太学(たいがく、官吏養成のための大学)に何かの用事で顔を出して帰ってくると、馬皇后は学生の数を尋ね、その妻子家族にも手当てを支給するように申し出ました。この時はまだ建国したばかりで、これから明を支える官吏になる学生たちだけでなく、その家族も優遇すべきだとわかっていたのです。
馬皇后はもともとは貧しい身分だったので、威張ることもなく、慎ましい態度を常に持っていました。朱元璋が即位して太祖になった後も、その食事は召し使いにはつくらせずに自ら準備しました。
朱元璋も常に馬皇后には感謝をしていたようで、馬皇后が51歳で亡くなると、ふだんは物事に動じない朱元璋も深く泣き悲しみ、その後は再婚することもなかったのでした。
馬氏は、朱元璋が郭子興のもとにいれば陰になり日向になって夫を助けました。夫が戦場に出れば、部下の軍衣のほころびや軍靴のやぶれをつくろい、あるいは乏しい財布からお金を全部出して将士をねぎらいました。朱元璋には冷酷な指導者の一面がありましたが、馬氏は時に朱元璋に、部下を冷たくあしらわないよう優しく注意したりしました。
よく気の利く婦人でもありました。ある時天子となった朱元璋が、太学(たいがく、官吏養成のための大学)に何かの用事で顔を出して帰ってくると、馬皇后は学生の数を尋ね、その妻子家族にも手当てを支給するように申し出ました。この時はまだ建国したばかりで、これから明を支える官吏になる学生たちだけでなく、その家族も優遇すべきだとわかっていたのです。
馬皇后はもともとは貧しい身分だったので、威張ることもなく、慎ましい態度を常に持っていました。朱元璋が即位して太祖になった後も、その食事は召し使いにはつくらせずに自ら準備しました。
朱元璋も常に馬皇后には感謝をしていたようで、馬皇后が51歳で亡くなると、ふだんは物事に動じない朱元璋も深く泣き悲しみ、その後は再婚することもなかったのでした。
このテキストを評価してください。
役に立った
|
う~ん・・・
|
※テキストの内容に関しては、ご自身の責任のもとご判断頂きますようお願い致します。 |
|
朱元璋を認めた郭子興(かくしこう)とはどんな人物か
>
宣教師の布教活動① ~反宗教改革運動 イエズス会とフランシスコ=ザビエル~
>
朱元璋が加わった紅巾軍とは何か
>
宣教師の布教活動② ~マテオ=リッチ、アダム=シャール、フェルビースト、カスティリオーネ~
>
朱元璋の儒教化1
>
最近見たテキスト
朱元璋を支え賢夫人と呼ばれた馬氏はどんな人物か
10分前以内
|
>
|
デイリーランキング
世界史
- 先史時代
- 先史時代
- 西アジア・地中海世界の形成
- 古代オリエント世界
- ギリシア世界
- ヘレニズム世界
- ローマ帝国
- キリスト教の成立と発展
- アジア・アメリカの古代文明
- イラン文明
- インドの古代文明
- 東南アジアの諸文明
- 中国の古典文明(殷・周の成立から秦・漢帝国)
- 古代の南北アメリカ文明
- 東アジア世界の形成と発展
- 北方民族の活動と中国の分裂(魏晋南北朝時代)
- 東アジア文化圏の形成(隋・唐帝国と諸地域)
- 東アジア諸地域の自立化(東アジア、契丹・女真、宋の興亡)
- 内陸アジア世界の形成
- 遊牧民とオアシス民の活動
- トルコ化とイスラーム化の進展
- モンゴル民族の発展
- イスラーム世界の形成と拡大
- イスラーム帝国の成立
- イスラーム世界の発展
- インド・東南アジア・アフリカのイスラーム化
- イスラーム文明の発展
- ヨーロッパ世界の形成と変動
- 西ヨーロッパ世界の成立
- 東ヨーロッパ世界の成立
- 西ヨーロッパ中世世界の変容
- 西ヨーロッパの中世文化
- 諸地域世界の交流
- 陸と海のネットワーク
- 海の道の発展
- アジア諸地域世界の繁栄と成熟
- 東アジア・東南アジア世界の動向(明朝と諸地域)
- 清代の中国と隣接諸地域(清朝と諸地域)
- トルコ・イラン世界の展開
- ムガル帝国の興隆と衰退
- ヨーロッパの拡大と大西洋世界
- 大航海時代
- ルネサンス
- 宗教改革
- 主権国家体制の成立
- 重商主義と啓蒙専制主義
- ヨーロッパ諸国の海外進出
- 17~18世紀のヨーロッパ文化
- ヨーロッパ・アメリカの変革と国民形成
- イギリス革命
- 産業革命
- アメリカ独立革命
- フランス革命
- ウィーン体制
- ヨーロッパの再編(クリミア戦争以後の対立と再編)
- アメリカ合衆国の発展
- 19世紀欧米の文化
- 世界市場の形成とアジア諸国
- ヨーロッパ諸国の植民地化の動き
- オスマン帝国
- 清朝
- ムガル帝国
- 東南アジアの植民地化
- 東アジアの対応
- 帝国主義と世界の変容
- 帝国主義と列強の展開
- 世界分割と列強対立
- アジア諸国の改革と民族運動(辛亥革命、インド、東南アジア、西アジアにおける民族運動)
- 二つの大戦と世界
- 第一次世界大戦とロシア革命
- ヴェルサイユ体制下の欧米諸国
- アジア・アフリカ民族主義の進展
- 世界恐慌とファシズム諸国の侵略
- 第二次世界大戦
- 米ソ冷戦と第三勢力
- 東西対立の始まりとアジア諸地域の自立
- 冷戦構造と日本・ヨーロッパの復興
- 第三世界の自立と危機
- 米・ソ両大国の動揺と国際経済の危機
- 冷戦の終結と地球社会の到来
- 冷戦の解消と世界の多極化
- 社会主義世界の解体と変容
- 第三世界の多元化と地域紛争
- 現代文明
- 国際対立と国際協調
- 国際対立と国際協調
- 科学技術の発達と現代文明
- 科学技術の発展と現代文明
- これからの世界と日本
- これからの世界と日本
- その他
- その他