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古文単語「さす/注す/点す」の意味・解説【サ行四段活用】
著作名: 走るメロス
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さす/注す/点す

このテキストでは、サ行四段活用の動詞「さす/注す/点す」の意味、活用、解説とその使用例を記している。

「さす」には
①射す/差す/指す
②刺す
③注す/点す
④使役の助動詞
などの用法があるが、ここでは「③注す/点す」を扱う。
サ行四段活用

未然形ささ
連用形さし
終止形さす
連体形さす
已然形させ
命令形させ


意味1:他動詞

(炭などを)
継ぎ足す、加える

[出典]:徒然草
「八幡の御幸に供奉の人、浄衣を着て、手にて炭をさされければ...」

[訳]:石清水八幡宮の御幸にお共をした人が、浄衣を着て、手で炭をおつぎになったところ...


意味2:他動詞

水や酒などを注ぐ、酒をすすめる

[出典]渚の院 伊勢物語
「交野を狩りて天の河のほとりに至るを題にて、歌詠みて杯はさせ。」

[訳]:交野で狩りをおこなって、天の川のほとりに行き着いたことを題にして、歌を詠んで杯にそそぎなさい




意味3:他動詞

点火する、火を灯す

[出典]:徒然草
「紙燭さして、くまぐまを求めしほどに..」

[訳]:紙燭を灯して、隅々まで探していたところ...


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