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古文単語「にほひ/匂ひ」の意味・解説【名詞】 |
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著作名:
走るメロス
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このテキストでは、古文単語「にほひ/匂ひ」の意味、解説とその使用例を記している。
色つや、色つやのある美しさ、美しく映える色。
[出典]:木の花は 枕草子
「唐土には限りなきものにて、文にも作る、なほさりともやうあらむと、せめて見れば、花びらの端に、をかしきにほひこそ、心もとなうつきためれ。」
[訳]:中国ではこの上ないものとして、漢詩にも詠むのは、やはりそうはいってもわけがあるのだろうと思い、よくよく見ると、花びらの端に、趣深い色つやが、ほのかに付いているようだ。
「唐土には限りなきものにて、文にも作る、なほさりともやうあらむと、せめて見れば、花びらの端に、をかしきにほひこそ、心もとなうつきためれ。」
[訳]:中国ではこの上ないものとして、漢詩にも詠むのは、やはりそうはいってもわけがあるのだろうと思い、よくよく見ると、花びらの端に、趣深い色つやが、ほのかに付いているようだ。
生き生きとした美しさ、はなやかな魅力。
香り、香気。
[出典]:九月二十日のころ 徒然草
「荒れたる庭の露しげきに、わざとならぬ匂ひ、しめやかにうち薫りて...」
[訳]:荒れ果てた庭には露がたくさんおりて、(客が来たからといって普段はしないような、わざとたいたお香の香ではなく、常ひごろ自然と炊いているであろう)ことさらではない(お香の)香りが、しっとりと漂よって...
「荒れたる庭の露しげきに、わざとならぬ匂ひ、しめやかにうち薫りて...」
[訳]:荒れ果てた庭には露がたくさんおりて、(客が来たからといって普段はしないような、わざとたいたお香の香ではなく、常ひごろ自然と炊いているであろう)ことさらではない(お香の)香りが、しっとりと漂よって...
栄華、威光、華やかな様子。
[出典]:椎本 源氏物語
「宰相中将、その秋中納言になりたまひぬ。いとどにほひまさりたまふ。」
[訳]:宰相中将は、その秋中納言になられた。ますます威光が勝りなさる。
「宰相中将、その秋中納言になりたまひぬ。いとどにほひまさりたまふ。」
[訳]:宰相中将は、その秋中納言になられた。ますます威光が勝りなさる。
濃い色から薄い色にだんだんとぼかしていくこと、染め色。
[出典]:よき家の 枕草子
「檳榔毛の車しろくきよげなるに、蘇枋の下簾、にほひいときよらにて...」
[訳]:檳榔毛の車で白く美しいもので、蘇枋色の下簾の、染め色がたいへん美しく...
「檳榔毛の車しろくきよげなるに、蘇枋の下簾、にほひいときよらにて...」
[訳]:檳榔毛の車で白く美しいもので、蘇枋色の下簾の、染め色がたいへん美しく...
(俳諧用語)
前の句から続く余韻や余情。
[出典]:去来抄
「今は、うつり、ひびき、にほひ、位をもって作るをよしとす。」
[訳]:今は、情緒のうつり、呼応、余情、品格を(前句に)つけるのをよいとする。
「今は、うつり、ひびき、にほひ、位をもって作るをよしとす。」
[訳]:今は、情緒のうつり、呼応、余情、品格を(前句に)つけるのをよいとする。
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