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古文単語「せちに/切に」の意味・解説【副詞/形容動詞】
著作名: 走るメロス
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せちに/切に

このテキストでは、古文単語「せちに/切に」の意味、活用、解説とその使用例を記している。

副詞

意味1

(「思ふ/言ふ」などを修飾して)
ひたすら、しきりに、一途に

[出典]火鼠の皮衣 竹取物語
「この翁は、かぐや姫のやもめなるを嘆かしければ、よき人にあはせむと思ひはかれど、せちに「否」と言ふことなれば...」

[訳]:この翁は、かぐや姫が独身であるのを嘆かわしく思っていたので、よい人と結婚させようと思い画策するのですが、ひたすら「いやだ」と言うことであるので...


意味2

(希望・命令・当然などの表現を伴って)
ぜひとも

[出典]:大和物語
「いとせちに聞こえさすべきことありて...」

[訳]:本当にぜひとも申し上げようかと思うことがあって。...




備考

ナリ活用の形容動詞「せちなり/切なり」の連用形とする考え方もある。その場合の活用は以下の通り。

未然形せちなら
連用形せちなりせちに
終止形せちなり
連体形せちなる
已然形せちなれ
命令形せちなれ


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