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古文単語「かきつく/掻き付く」の意味・解説【カ行四段活用】
著作名: 走るメロス
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かきつく/掻き付く

このテキストでは、カ行四段活用の動詞「かきつく/掻き付く」の意味、活用、解説とその使用例を記している。

「かきつく」には
①掻き付く
書き付く
などの用法があるが、ここでは「①掻き付く」を扱う。
カ行四段活用

未然形かきつか
連用形かきつき
終止形かきつく
連体形かきつく
已然形かきつけ
命令形かきつけ


意味1:自動詞

抱きつく、飛びつく、しがみつく

[出典]猫また 徒然草
「ある所にて夜更くるまで連歌して、ただひとり帰りけるに、小川の端にて、音に聞きし猫また、あやまたず、足許へふと寄り来て、やがてかきつくままに、頸のほどを食はんとす。」

[訳]:(この僧が)ある所で夜がふけるまで連歌をしてたった一人で帰ってきたところ、小川のほとりでうわさに聞いた猫またが、ねらいどおりに、(僧の)足元にさっと寄ってきて、すぐさま飛びつくやいなや、首のあたりに食いつこうとします。


意味2:自動詞

頼りにする、すがりつく

[出典]:蓬生 源氏物語
「冬になりゆくままに、いとどかきつかむ方なく...」

[訳]:(末摘花は、)冬になるにつれて、ますます頼りにするところもなく...


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