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古文単語「かこつ/託つ」の意味・解説【タ行四段活用】
著作名: 走るメロス
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かこつ/託つ

このテキストでは、タ行四段活用の動詞「かこつ/託つ」の意味、活用、解説とその使用例を記している。

タ行四段活用

未然形かこた
連用形かこち
終止形かこつ
連体形かこつ
已然形かこて
命令形かこて


意味1:他動詞

口実にする、他人や他のもののせいにする

※この用法の場合、「〜にかこつ」の形で用いられることが多い。
[出典]:藤裏葉 源氏物語
「酔ひにかこちて苦しげにもてなして...」

[訳]:酔いのせいにして辛そうなふりをして...


意味2:他動詞

嘆く、不平を言う、愚痴をこぼす

※この用法の場合、「〜をかこつ」の形で用いられることが多い。
[出典]花は盛りに 徒然草
「逢はでやみにし憂さを思ひ、あだなる契りをかこち...」

[訳]:逢わずに終わった(恋の)辛さを思い、はかない逢瀬を嘆き...




意味3:他動詞

当てにする、頼る

[出典]:花宴 源氏物語
「よからぬ人こそ、やむごとなきゆかりはかこち侍るなれ。」

[訳]:身分の高くない人こそ、高貴な縁者を当てにするようです。


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