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古文単語「なべて」の意味・解説【副詞】
著作名: 走るメロス
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なべて

このテキストでは、古文単語「なべて」の意味、解説とその使用例を記している。

副詞

意味1

総じて、すべて、おしなべて、一般に

[出典]ある者、子を法師になして 徒然草
「この法師のみにもあらず、世間の人、なべてこの事あり。」

[訳]:この法師のみではなく、世の人は、総じてこのような事があります。


意味2

並、普通

[出典]桐壷 源氏物語
「人よりさきに参り給ひて、やむごとなき御思ひなべてならず...」

[訳]:(第一の皇子の母であるこの女御は)誰よりも先に入内申し上げなさったので、(帝が女御のことを)大切に思われるお気持ちは並大抵のものではなく...




意味3

一面に

[出典]:古今和歌集
「梅の花それとも見えず久方の天霧る雪のなべて降れれば」

[訳]:どれが梅の花だか見分けることができない。空を霧のようにかき曇らせる雪が一面に降っているので。


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