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古文単語「たちいづ/立ち出づ」の意味・解説【ダ行下二段活用】
著作名: 走るメロス
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「たちいづ/立ち出づ」の意味・活用・使用例【ダ行下二段活用】

このテキストでは、ダ行下二段活用の動詞「たちいづ/立ち出づ」の意味、活用、解説とその使用例を記している。

ダ行下二段活用

未然形たちいで
連用形たちいで
終止形たちいづ
連体形たちいづる
已然形たちいづれ
命令形たちいでよ


意味1:自動詞

立って出て行く、立ち去る

[出典]:帚木 源氏物語
「ただ『うけたまはりぬ。』とて、立ち出ではべるに...」

[訳]:ただ「お引き受け申し上げました。」といって、立ち去りますと...


意味2:自動詞

(その場に)出てくる、立ってやってくる

[出典]若紫・北山の垣間見 源氏物語
「日もいと長きにつれづれなれば、夕暮れのいたう霞みたるにまぎれて、かの小柴垣のもとに立ち出で給ふ。」

[訳]:日もたいそう長く手持ち無沙汰なので、(光源氏は)夕暮れでひどく霞がかっているのに隠れて、あの小柴垣の所に出て来なさいます。




意味3:自動詞

表面に出る、現れ出る

[出典]:桐壷 源氏物語
「うち添へて、もとよりの憎さも立ち出でて、ものしと思したり。」

[訳]:これに加えて、前々からの憎さも表に現れ出て、不愉快にお思いになっています。


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