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古文単語「いづ/出づ」の意味・解説【ダ行下二段活用】 |
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著作名:
走るメロス
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このテキストでは、ダ行下二段活用の動詞「いづ/出づ」の意味、活用、解説とその使用例を記している。
未然形 | いで |
連用形 | いで |
終止形 | いづ |
連体形 | いづる |
已然形 | いづれ |
命令形 | いでよ |
中から外に出る、出現する、発生する。
[出典]:後の頼み 更級日記
「月も出ででやみに暮れたる姨捨になにとて今宵たづねきつらむ」
[訳]:月も出ないで闇につつまれている姨捨山に(悲しみに暮れる年老いた自分のところに)、どういうわけで今夜は訪ねてきてくれたのだろう
「月も出ででやみに暮れたる姨捨になにとて今宵たづねきつらむ」
[訳]:月も出ないで闇につつまれている姨捨山に(悲しみに暮れる年老いた自分のところに)、どういうわけで今夜は訪ねてきてくれたのだろう
出発する、出かける。
(隠れていたものが)
表に現れる、人の知るところとなる。
[出典]:拾遺和歌集
「忍ぶれど色に出でにけりわが恋はものや思ふと人の問ふまで」
[訳]:隠していたのですが(とうとう)顔に表れてしまったことです、私の恋は。「恋をしているのですか」と人が尋ねるほどに
「忍ぶれど色に出でにけりわが恋はものや思ふと人の問ふまで」
[訳]:隠していたのですが(とうとう)顔に表れてしまったことです、私の恋は。「恋をしているのですか」と人が尋ねるほどに
離れる、逃れる、超越する。
[出典]:宇治拾遺物語
「これを無益なりと思ひ取りて『煩悩を切り捨てて、ひとへにこの度生死の境を出でなんと思ひ取りたる聖人に候ふ』と云ふ」
[訳]:これを無益と思い「煩悩を切り捨てて、ひたすらにこのたび生死の世界を離れようと決心した法師でございます」と言う。
「これを無益なりと思ひ取りて『煩悩を切り捨てて、ひとへにこの度生死の境を出でなんと思ひ取りたる聖人に候ふ』と云ふ」
[訳]:これを無益と思い「煩悩を切り捨てて、ひたすらにこのたび生死の世界を離れようと決心した法師でございます」と言う。
(表面や外部に)
出す、現す。
[出典]:古今和歌集
「花見れば心さへにぞ移りける色には出でじ人もこそ知れ」
[訳]:(色が移り変わり散っていく)花を見ていると(花ばかりか自分の)心までもが変わっていくのだった。(しかしそれを)顔には出すまい。人が知ると困るから
「花見れば心さへにぞ移りける色には出でじ人もこそ知れ」
[訳]:(色が移り変わり散っていく)花を見ていると(花ばかりか自分の)心までもが変わっていくのだった。(しかしそれを)顔には出すまい。人が知ると困るから
〜だす。
※この用法の場合、動詞の連用形につく。
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