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古文単語「うれふ/憂ふ/愁ふ」の意味・解説【ハ行下二段活用/ハ行上二段活用】 |
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著作名:
走るメロス
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このテキストでは、古文単語「うれふ/憂ふ/愁ふ」の意味、活用、解説とその使用例を記している。
「うれふ」には、
①ハ行下二段活用
②ハ行上二段活用
の用法がある。
※ハ行上二段活用は連用形「うれひ」の形で用いられることがほとんどである。これをハ行下二段活用またはハ行四段活用が変化したものと考えて、活用はハ行下二段活用のみとする見解もあるが、ここではどちらも記すこととする。
未然形 | うれへ |
連用形 | うれへ |
終止形 | うれふ |
連体形 | うれふる |
已然形 | うれふれ |
命令形 | うれへよ |
(苦労や悩みを)嘆き訴える。
[出典]:空蝉 源氏物語
「『なほえ耐ふまじくなむ。』と憂ふ。」
[訳]: 「やはり我慢できそうにないです。」と嘆き訴えます。
「『なほえ耐ふまじくなむ。』と憂ふ。」
[訳]: 「やはり我慢できそうにないです。」と嘆き訴えます。
悲しむ、心を悩ます。
[出典]:祇園精舎 平家物語
「これらは皆、旧主先皇の政にも従はず、楽しみを極め、諫めをも思ひ入れず、天下の乱れんことを悟らずして、民間の愁ふるところを知らざつしかば、久しからずして、亡じにし者どもなり。」
[訳]:これらの者はみな、もとの主君や前の皇帝の政治にも従わず、享楽の限りを尽くし、(他人の)諌言も気にかけることなく、天下が乱れていることを理解せず、民衆が心を悩ましていることを認識しなかったので、(その栄華も)長く続くことはなく、滅んでいった者たちである。
「これらは皆、旧主先皇の政にも従はず、楽しみを極め、諫めをも思ひ入れず、天下の乱れんことを悟らずして、民間の愁ふるところを知らざつしかば、久しからずして、亡じにし者どもなり。」
[訳]:これらの者はみな、もとの主君や前の皇帝の政治にも従わず、享楽の限りを尽くし、(他人の)諌言も気にかけることなく、天下が乱れていることを理解せず、民衆が心を悩ましていることを認識しなかったので、(その栄華も)長く続くことはなく、滅んでいった者たちである。
病気になる、患う。
※この用法で用いられることは少なく、「患ふ」と記されることもある。
[出典]:今昔物語集
「この人、昔は身の病を憂へき。今は人の病を癒しぬ。」
[訳]: この人は、昔は自信の病気を患いました。いまは人の病気を治しています。
「この人、昔は身の病を憂へき。今は人の病を癒しぬ。」
[訳]: この人は、昔は自信の病気を患いました。いまは人の病気を治しています。
未然形 | うれひ |
連用形 | うれひ |
終止形 | うれふ |
連体形 | うれふる |
已然形 | うれふれ |
命令形 | うれひよ |
心を悩ませる、もの悲しい気分になる。
[作者]:与謝蕪村
「うれひつつ岡にのぼれば花いばら」
[訳]: もの悲しい気分で丘に登ると、そこには白いいばらの花が咲いていることです。
「うれひつつ岡にのぼれば花いばら」
[訳]: もの悲しい気分で丘に登ると、そこには白いいばらの花が咲いていることです。
病気になる。
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