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古文単語「うちかへす/打ち返す」の意味・解説【サ行四段活用】
著作名: 走るメロス
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うちかへす/うち返す

このテキストでは、サ行四段活用の動詞「うちかへす/打ち返す」の意味、活用、解説とその使用例を記している。

サ行四段活用

未然形うちかへさ
連用形うちかへし
終止形うちかへす
連体形うちかへす
已然形うちかへせ
命令形うちかへせ


意味1:他動詞

ひっくり返す

[出典]にくきもの 枕草子
「火桶の火、炭櫃(すみびつ)などに、手のうらうち返しうち返し、おしのべなどして、あぶりをる者。」

[訳]:火桶の火やいろりなどに、手のひらをしきりにひっくり返して、(手のしわを)押し伸ばしなどして、あぶっている者(はしゃくに障る)。


意味2:他動詞

繰り返す

[出典]薄雲 源氏物語
「よそのものに思ひやらむほどの心の闇、推し量り給ふに、いと心苦しければ、うち返しのたまひ明かす。」

[訳]:(この姫君を)他の人のものとして遠くから思うときの(明石の君の)心の迷いを、(光源氏は)ご想像なさると、とても気の毒なので、繰り返し(明石の君に)ご説明し夜を明かします。




意味3:他動詞

耕す、掘り返す

[出典]:金葉和歌集
「鴫のゐる野沢の小田を打ち返し種蒔きてけりしめはへて見ゆ」

[訳]:鴫の居る野沢の田を耕して種を蒔いたのだなあ。しめ縄を張りめぐらしてあるのが見えることよ。



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