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古文単語「まうく/設く/儲く」の意味・解説【カ行下二段活用】
著作名: 走るメロス
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まうく/設く/儲く

このテキストでは、カ行下二段活用の動詞「まうく/設く/儲く」の意味、活用、解説とその使用例を記しています。

カ行下二段活用

未然形まうけ
連用形まうけ
終止形まうく
連体形まうくる
已然形まうくれ
命令形まうけよ


意味1:他動詞

準備する、用意する

[出典]世に従はん人は 徒然草
「迎ふる気、下にまうけたるゆゑに、待ちとるついで甚だ速し。」

[訳]:(葉が散る時機を)待ち受ける生気が、(木の)内部に準備しているので、(葉が散るのを)待ち受け(て芽が出)る順序がとても早いのです。


意味2:他動詞

設置する、造る、建てる

[出典]:落窪物語
「男君もいと頼もしう、三つば四つばも設けたまひてむ。」

[訳]:男君も大変頼もしく、三棟、四棟とお建てになるでしょう。




意味3:他動詞

(子どもや配偶者を)
得る、できる

[出典]ねずみの婿とり 沙石集
「ねずみの、娘をまうけて...」

[訳]:ねずみが、娘を得て...


意味4:他動詞

利益を得る、拾う

[出典]これも仁和寺の法師 徒然草
「からき命まうけて、久しく病みゐたりけり。」

[訳]:危うい命を拾って、長い間患い続けていたのである。




意味5:他動詞

(病気などに)
かかる

[出典]:徒然草
「この世には過ち多く、財を失ひ、病をまうく。」

[訳]:この世には(酒の)過ちが多く、財産を失い、病気にかかる


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