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古文単語「おぼえ/覚え」の意味・解説【名詞】
著作名: 走るメロス
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おぼえ/覚え

このテキストでは、古文単語「おぼえ/覚え」の意味、活用、解説とその使用例を記している。

名詞

意味1

世間の評判、人望

※よい意味で用いられることが多い
[出典]桐壷 源氏物語
おぼえいとやむごとなく、上衆めかしけれど...」

[訳]世間の評判は並大抵ではなく、高貴な人らしい様子でしたが...


意味2

寵愛を受けていること、目上の人からよく思われること

※この用法の場合、「御覚え」の形で用いられる。
[出典]桐壷 源氏物語
「上達部、上人なども、あいなく目をそばめつつ、いとまばゆき人の御おぼえなり。」

[訳]:上達部や殿上人たちも、(そのご様子を)感心しないことだと思って目をそむけており、とても見ていられないほどのご寵愛ぶりです。




意味3

心当たり、記憶、感覚

[出典]:宮に初めて参りたるころ 枕草子
「振りかくべき髪のおぼえさへあやしからむと思ふに...」

[訳]:振りかけて隠すべき額髪の感じまでも見苦しいだろうと思うと...


意味4

(腕や技術に対する)
自信

[出典]:宇治拾遺物語
「...と言はるる相撲は、おぼえある力、異人よりはすぐれ...」

[訳]:...と言われている相撲取りは、自信のある力が、他人よりは優れており...


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