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参勤交代の本当の目的
著作名: 早稲男
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はじめに

江戸時代の制度の1つに参勤交代というものがあります。この参勤交代の本当の目的は何だったのかについて今回は説明したいと思います。
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参勤交代

参勤交代とは、1635年に江戸幕府第3代将軍、徳川家光が制度化したものです。
主な内容としては、諸大名は1年おきに自分の領地と江戸を行き来しなければならない、そして妻子は人質として江戸で生活をしなければならないというものです。この移動にかかる費用は各大名が負担することになっていましたが、大名たちも威厳を保つためにこの移動には相当の費用を負担していました。これによって各藩の経済状況を弱めることができ、謀反を防ぐことができたと言われています。

参考書などをみていると、各藩の財政状況を削ることが目的と書かれていることが多いですが、それならば各藩に税金をかけるのが一番手っ取り早い方法です。それにも関わらずこの時代には各藩に税金がかけられてはいませんでした。このことからも、結果的に各藩の財政状況を削ることになったのであって、参勤交代には別の目的があったと考えることができるのではないでしょうか。


諸説ありますが参勤交代の本来の趣旨は、軍役奉仕であったと考えられています。各藩が1年交代で江戸を守るのが目的ということです。大名たちが財政破綻して本来の目的が果たされないという状況を防ぐため、大名行列の制限を行うなどの措置を行ったこともあるほどです。(1722年、上米の制)

いかがでしたでしょうか。1つの物事でも見る角度によっていろんなことが考えられます。様々な角度から客観的に捉えることができれば、歴史の解釈もぐんと面白くなると思います。

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