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古文単語「なむ/なん/なむや/なんや」の意味・解説【連語】 |
著作名:
走るメロス
48,381 views |
なむ/なん
このテキストでは、古文単語「なむ/なん/なむや/なんや」の意味、解説とその使用例を記しています。
「なむ/なん」には、
・係助詞
・終助詞
・連語
・助動詞
・動詞
・名詞
としての用法がある。この中で学習上重要とされるのは、係助詞、終助詞、連語としての用法であるが、ここでは、そのうち連語の用法の解説を行う。
※参照:係助詞/終助詞の用法
※参照:助動詞/動詞/名詞の用法
連語
完了(確述)の助動詞「ぬ」の未然形「な」+推量・意志の助動詞「む」の終止形「む」からなる連語と考えられる。
■意味1
(強い推量を表す)
きっと〜であろう。
■意味2
(意志を表す)
〜してしまおう、必ず〜しよう。
■意味3
(実現可能な推量を表す)
〜することができるだろう。
■意味4
(当然・適当・容認を表す)
〜のがよい、〜べきだ。
[出典]:徒然草 兼好法師
「「今は忘れにけり」と言ひてありなん。」
[訳]:「もう忘れてしまいました。」と言うのがよい。
「「今は忘れにけり」と言ひてありなん。」
[訳]:「もう忘れてしまいました。」と言うのがよい。
■意味5
(仮定を表す)
〜としたら、〜してしまったならば。
[出典]:大鏡
「さばかりになりなむには、物の恥も知らでありなむ。」
[訳]:そのようになってしまったならば、恥も外聞もわきまえないでいるのがよい。
※「知らでありなむ」の「なむ」は、4(当然・適当・容認)の用法。
「さばかりになりなむには、物の恥も知らでありなむ。」
[訳]:そのようになってしまったならば、恥も外聞もわきまえないでいるのがよい。
※「知らでありなむ」の「なむ」は、4(当然・適当・容認)の用法。
■意味6:なむや/なんや
(丁寧な命令を表す)
〜してくれないか。
※この用法の場合、語尾に疑問を表す係助詞「や」を伴う。
[出典]:源氏物語 紫式部
「忍びては参り給ひなむや。」
[訳]:こっそりと参内なさってくださいませんか。
「忍びては参り給ひなむや。」
[訳]:こっそりと参内なさってくださいませんか。
■意味7:なむや/なんや
(反語を表す)
〜だろうかいや〜ない。
※この用法の場合、語尾に反語を表す係助詞「や」を伴う。
[出典]:徒然草
「恩愛の道ならでは、かゝる者の心に慈悲ありなんや。」
[訳]:親子のような情愛の道でなければ、このような(荒武者のような)者たちには慈悲の心があるだろうか、いやあるはずがない。
「恩愛の道ならでは、かゝる者の心に慈悲ありなんや。」
[訳]:親子のような情愛の道でなければ、このような(荒武者のような)者たちには慈悲の心があるだろうか、いやあるはずがない。
※参照:係助詞/終助詞の用法
※参照:助動詞/動詞/名詞の用法
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