「文法」とは、文に関して定められている法則のことです。例えば、Joel loves Ellie.という文が表わす内容は、通常ならば、JoelがEllieを愛しているということであり、EllieがJoelを愛しているということではありません。これは、そういうことを定めている法則が存在するからです。また、逆に、JoelがEllieを愛しているということを英文で表わすときに作る文が、日本語をそのまま英単語に置き換えたJoel Ellie love.という文であるということも通常ならばありえません。これも、そういうことを定めている法則が存在するからです。


　そういうわけで、先にある程度の文法の知識を頭に蓄えなければ、英語を話すことはもちろん、読んだり書いたりすることもできるようになりません。先程の例でいうなら、Joel loves Ellie.という文の内容を、EllieがJoelを愛しているのだと誤って解釈してしまったり、Joel Ellie love.のような不自然な文を作ってしまったりするかもしれないからです。つまり、文法は英語学習の下地となる存在であるとも言えます。