manapedia
更新日時:
史記『風蕭蕭兮易水寒・壮士一去兮不復還』(於是太子予求天下之利匕首〜)書き下し文・現代語訳と解説
著作名: 走るメロス
255,594 views
史記『風蕭蕭兮易水寒・壮士一去兮不復還』

ここでは司馬遷が著した史記から『風蕭蕭兮易水寒・壮士一去兮不復還』の「於是太子予求天下之利匕首、得趙人徐夫人匕首。」から始まる部分の書き下し文・現代語訳(口語訳)と解説を行っています。十八史略のものとは異なるので注意してください。



白文(原文)

於是太子予求天下之利匕首、得趙人徐夫人匕首。
取之百金、 使工以薬焠之。
以試人血濡縷、人無不立死者。
乃装為遣荊卿。

燕国有勇士秦舞陽。
年十三殺人、人不敢忤視。
乃令秦舞陽為副。

荊軻有所待。
欲与俱。
其人居遠未来。
而為治行。
頃之未発。
太子遅之、疑其改悔。
乃復請曰、
「日已尽矣。
荊卿豈有意哉。
丹請、得先遣秦舞陽。」


荊軻怒叱太子曰、
「何太子之遣。
往而不返者豎子也。
且提一匕首入不測之彊秦。
僕所以留者、待吾客与俱。
今太子遅之。
請辞決矣。」



書き下し文

是(ここ)於いて太子予(あらかじ)め天下の利(と)き匕首(ひしゅ)を求め、趙人徐夫人の匕首を得たり。
之を百金に取り、工をして薬を以て之を焠(そ)めしむ。
以て人に試みるに血縷(る)を濡らし、人立ちどころに死せざる者無し。
乃ち装して為に荊卿(けいけい)を遣はさんとす。

燕国に勇士秦舞陽有り。
年十三にして人を殺し、人敢へて忤視(ごし)せず。
乃ち秦舞陽をして副と為さしむ。

荊軻待つ所有り。
与(とも)に俱(とも)にせんと欲す。
其の人遠きに居りて未だ来たらず。
而(しか)れども治行を為す。
頃之(しばら)くして未だ発せず。
太子之を遅しとし、其の改悔するを疑ふ。
乃ち復た請ひて曰はく、
「日已に尽く。
荊卿豈に意有らんや。
丹請ふ、先(ま)づ秦舞陽を遣はすを得ん。」と。

荊軻怒りて太子を叱して曰はく、
「何ぞ太子の遣はすや。
往きて返らざる者は豎子(じゅし)なり。
且つ一匕首を提(さ)げて不測の彊秦(きょうしん)に入る。
僕の留まる所以(ゆゑん)の者は、吾が客を待ちて与に俱にせんとすればなり。
今太子之を遅しとす。
請ふ辞決せん。」と。


■次ページ:現代語訳(口語訳)と単語・文法解説





1ページ
前ページ
1/2
次ページ


このテキストを評価してください。
役に立った
う~ん・・・
※テキストの内容に関しては、ご自身の責任のもとご判断頂きますようお願い致します。