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源氏物語『須磨の秋(前栽の花、いろいろ咲き乱れ〜)』の品詞分解(助動詞など)
著作名: 走るメロス
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源氏物語『須磨の秋』

このテキストでは、源氏物語の一節『須磨の秋』(前栽の花、いろいろ咲き乱れ〜)の品詞分解を記しています。



※現代語訳:源氏物語『須磨の秋(前栽の花、いろいろ咲き乱れ〜)』の現代語訳と解説

源氏物語は平安中期に成立した長編小説です。一条天皇中宮の藤原彰子に仕えた紫式部が作者とするのが通説です。

品詞分解

※名詞は省略しています。

前栽の花、いろいろ咲き乱れ、おもしろき夕暮れに、海見やらるる廊に出で給ひて、たたずみ給ふさまの、ゆゆしう清らなること、所がらは、ましてこの世のものと見え給はず。

前栽
格助詞
花、
いろいろ副詞
咲き乱れ、ラ行下二段活用・連用形
おもしろき形容詞・ク活用・連体形
夕暮れ
に、格助詞
見やらラ行四段活用・未然形
るる自発の助動詞・連体形
格助詞
出でダ行下二段活用・連用形
給ひ尊敬の補助動詞・ハ行四段活用・連用形
て、接続助詞
たたずみマ行四段活用・連用形
給ふ尊敬の補助動詞・ハ行四段活用・未然形
御さま
の、格助詞
ゆゆしう形容詞・シク活用・連用形のウ音便
清らなる形容動詞・ナリ活用・連体形
こと、
所がら
は、係助詞
まして副詞
代名詞
格助詞
格助詞
もの
格助詞
見えヤ行下二段活用・連用形
給は尊敬の補助動詞・ハ行四段活用・未然形
ず。打消の助動詞・終止形



白き綾のなよよかなる、 紫苑色など奉りて、こまやかなる御直衣、帯しどけなくうち乱れ給へる御さまにて、「 釈迦牟尼仏の弟子」と名のりて、ゆるるかに読み給へる、また世に知らず聞こゆ。

白き形容詞・ク活用・連体形
格助詞
なよよかなる、形容動詞・ナリ活用・連体形
紫苑色
など副助詞
奉りラ行四段活用・連用形
て、接続助詞
こまやかなる形容動詞・ナリ活用・連体形
御直衣、
しどけなく形容詞・ク活用・連用形
うち乱れラ行下二段活用・連用形
給へ尊敬の補助動詞・ハ行四段活用・已然形
存続の助動詞・連体形
御さま
断定の助動詞・連用形
て、接続助詞
「 釈迦牟尼仏の弟子」
格助詞
名のりラ行四段活用・連用形
て、接続助詞
ゆるるかに形容動詞・ナリ活用・連用形
読みマ行四段活用・連用形
給へ尊敬の補助動詞・ハ行四段活用・已然形
る、存続の助動詞・連体形
また副詞
格助詞
知らラ行四段活用・未然形
打消の助動詞・連用形
聞こゆ。ヤ行下二段活用・終止形



沖より舟どもの歌ひののしりて漕ぎ行くなども聞こゆ。ほのかに、ただ小さき鳥の浮かべると見やらるるも、心細げなるに、

より格助詞
舟ども
格助詞
歌ひののしりラ行四段活用・連用形
接続助詞
漕ぎ行くカ行四段活用・連体形
など副助詞
係助詞
聞こゆ。ヤ行下二段活用・終止形
ほのかに、形容動詞・ナリ活用・連用形
ただ副詞
小さき形容詞・ク活用・連体形
格助詞
浮かべバ行四段活用・已然形
存続の助動詞・連体形
格助詞
見やらラ行四段活用・未然形
るる自発の助動詞・連体形
も、係助詞
心細げなる形容動詞・ナリ活用・連体形
に、接続助詞



雁の連ねて鳴く声、楫の音にまがへるを、うち眺め給ひて、 涙こぼるるをかき払ひ給へる御手つき、黒き御数珠に映え給へる、ふるさとの女恋しき人々、心みな慰みにけり。

格助詞
連ねナ行下二段活用・連用形
接続助詞
鳴くカ行四段活用・連体形
声、
格助詞
格助詞
まがへハ行四段活用・已然形
存続の助動詞・連体形
を、格助詞
うち眺めマ行下二段活用・連用形
給ひ尊敬の補助動詞・ハ行四段活用・連用形
て、接続助詞
こぼるるラ行下二段活用・連体形
格助詞
かき払ひハ行四段活用・連用形
給へ尊敬の補助動詞・ハ行四段活用・已然形
存続の助動詞・連体形
御手つき、
黒き形容詞・ク活用・連体形
御数珠
格助詞
映えヤ行下二段活用・連用形
給へ尊敬の補助動詞・ハ行四段活用・已然形
る、存続の助動詞・連体形
ふるさと
格助詞
恋しき形容詞・シク活用・連体形
人々
格助詞
心、
みな副詞
慰みマ行四段活用・連用形
完了の助動詞・連用形
けり。過去の助動詞・終止形





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