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蜻蛉日記原文全集「かくてかぞふれば」 |
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著作名:
古典愛好家
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蜻蛉日記
かくてかぞふれば
かくてかぞふれば、夜見ぬことは三十余日、昼見ぬことは四十余日なかりけり。いとにはかに、あやしといへばおろかなり。心もゆかぬ世とはいひながら、まだいとかかる目は見ざりつれば、見る人々もあやしうめづらかなりと思ひたり。ものしおぼえねば、ながめのみぞせらるる。人目もいとはづかしうおぼえて、おつる泪(なみだ)おしかへしつつふして聞けば、うぐひすぞをりはえて鳴くにつけて、おぼゆるやう。
うぐひすもごもなきものや思ふらん みな月はてぬねをぞなくなる
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