manapedia
更新日時:
『能登殿最期』の品詞分解(今はかうと思はれければ~) 平家物語
著作名: 走るメロス
134,859 views
能登殿最期

このテキストでは、平家物語の中の『能登殿最期』の「今はかうと思はれければ〜」から始まる部分の品詞分解を記しています。書籍によっては「壇ノ浦の合戦」と題するものもあるようです。



※前回のテキスト:「およそ能登守教経の矢先に〜」の品詞分解

※現代語訳:平家物語『能登殿最期』(今はかうと思はれければ~)わかりやすい現代語訳と解説

※「祇園精舎の鐘の声〜」で始まる一節で広く知られている平家物語は、鎌倉時代に成立したとされる軍記物語です。平家の盛者必衰、武士の台頭などが描かれています。
品詞分解

※名詞は省略しています。


今はかうと思はれければ、太刀・長刀海へ投げ入れ、甲も脱いで捨てられけり。

係助詞
かう副詞
格助詞
思はハ行四段活用・未然形
尊敬の助動詞・連用形
けれ過去の助動詞・已然形
ば、接続助詞
太刀・長
格助詞
投げ入れ、ラ行下二段活用・連用形
係助詞
脱いガ行上一段活用のイ音便
接続助詞
捨てタ行下二段活用・未然形
られ尊敬の助動詞・連用形
けり。過去の助動詞・終止形



鎧の草摺(くさず)りかなぐり捨て、胴ばかり着て、大童になり、大手を広げて立たれたり。およそあたりを払つてぞ見えたりける。恐ろしなんどもおろかなり。

格助詞
草摺
かなぐり捨て、タ行下二段活用・連用形
ばかり副助詞
カ行上一段活用・連用形
て、接続助詞
大童
格助詞
なりラ行四段活用・連用形
大手、
格助詞
広げガ行下二段活用・連用形
接続助詞
立たタ行四段活用・未然形
尊敬の助動詞・連用形
たり。完了の助動詞・終止形
およそ副詞
あたり
格助詞
払つハ行四段活用・連用形の促音便
接続助詞
係助詞
見えヤ行下二段活用・連用形
たり完了の助動詞・連用形
ける。過去の助動詞・連体形
恐ろし形容詞・シク活用・終止形
なんど副助詞
係助詞
おろかなり。形容動詞・ナリ活用・終止形



能登殿、大音声をあげて、「われと思はん者どもは、寄つて教経に組んで生け捕りにせよ。

能登殿、
大音声
格助詞
あげガ行下二段活用・連用形
て、接続助詞
「我代名詞
格助詞
思はハ行四段活用・未然形
婉曲の助動詞・連体形
者ども名詞+接尾語
は、係助詞
寄つラ行四段活用・連用形の促音便
接続助詞
教経
格助詞
組んマ行四段活用・連用形の撥音便
接続助詞
生け捕り
格助詞
せよ。サ行変格活用・命令形



鎌倉へ下つて、頼朝に会うて、ものひと言言はんと思ふぞ。寄れや、寄れ。」とのたまへども、寄る者一人もなかりけり。

鎌倉
格助詞
下つラ行四段活用・連用形の促音便
て、接続助詞
頼朝
格助詞
会うハ行四段活用・連用形のウ音便
て、接続助詞
もの
ひとこと
言はハ行四段活用・未然形
意志の助動詞・終止形
格助詞
思ふハ行四段活用・連用形
ぞ。終助詞
寄れラ行四段活用・命令形
や、間投助詞
寄れ。」ラ行四段活用・命令形
格助詞
のたまへハ行四段活用・已然形・尊敬語
ども、接続助詞
寄るラ行四段活用・連体形
一人
係助詞
なかり形容詞・ク活用・連用形
けり。過去の助動詞・終止形


【「のたまふ」の意味は?】




1ページ
前ページ
1/3
次ページ


このテキストを評価してください。
役に立った
う~ん・・・
※テキストの内容に関しては、ご自身の責任のもとご判断頂きますようお願い致します。