manapedia
更新日時:
古文単語「かたへ/片方」の意味・解説【名詞】
著作名: 走るメロス
35,595 views
かたへ/片方

このテキストでは、古文単語「かたへ/片方」の意味、解説とその使用例を記している。

名詞

意味1

片方、対になっているものの一方

[出典]:古今和歌集
「夏と秋と行き交ふ空の通ひ路はかたへ涼しき風や吹くらむ 」

[訳]:夏と秋がすれ違う空の通り道では、片方に涼しい風が吹いているのではないだろうか


意味2

一部分、半分

[出典]帰京 土佐日記
「五年六年のうちに、千年や過ぎにけむ、かたへはなくなりにけり。」

[訳]:5、6年のうちに、1000年も過ぎてしまったのだろうか、(松の)一部分がなくなってしまっていた。




意味3

かたはら、そば、側近

[出典]仁和寺にある法師 徒然草
「さて、かたへの人にあひて、『年ごろ思ひつること、果たしはべりぬ。 』」

[訳]:さて、にいる人にあって言うことには、「長年願っていたことを、果たしてきました。


意味4

仲間、同僚、そばの人

[出典]:心なしと見ゆる者も 徒然草
「ある荒夷の恐ろしげなるが、かたへにあひて...」

[訳]:ある東国の武士で恐ろしそうなのが、そばの人に向かって(言うことには)...


このテキストを評価してください。
役に立った
う~ん・・・
※テキストの内容に関しては、ご自身の責任のもとご判断頂きますようお願い致します。