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『春の夜の夢の浮橋とだえして峰に別るる横雲の空』現代語訳と品詞分解(句切れなども解説)
著作名: 走るメロス
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『春の夜の夢の浮橋とだえして峰に別るる横雲の空』現代語訳と解説

このテキストでは、新古今和歌集に収録されている歌「春の夜の夢の浮橋とだえして峰に別るる横雲の空」の原文、現代語訳、品詞分解そしてその解説を記しています。歌の詠み手は藤原定家です。





新古今和歌集とは

新古今和歌集(しんこきんわかしゅう)は、鎌倉時代初期に編纂された勅撰和歌集(ちょくせんわかしゅう)です。勅撰和歌集とは、天皇や上皇の命令により編集された和歌集のことです。


原文

春の夜の夢の浮橋とだえして峰に別るる横雲の空

ひらがなでの読み方

はるのよの ゆめのうきはし とだえして みねにわかるる よこぐものそら



現代語訳

春の夜の、浮橋のようなはかなく短い夢から目が覚めたとき、山の峰に吹き付けられた横雲が、左右に別れて明け方の空に流れてゆくことだよ。

単語・解説

とだえ橋の縁語
浮橋いかだや船を浮かべ、その上に板を渡して作った橋。夢のはかなさを例えている


※この句は三句切れで、体言止め、そして縁語の技法が用いられています。

品詞分解

※名詞は省略しています。



格助詞
格助詞
格助詞
浮橋
とだえ
サ行変格活用「す」の連用形
接続助詞
格助詞
別るるラ行下二段活用・連体形
横雲
格助詞



著者情報:走るメロスはこんな人

学生時代より古典の魅力に取り憑かれ、社会人になった今でも休日には古典を読み漁ける古典好き。特に1000年以上前の文化や風俗をうかがい知ることができる平安時代文学がお気に入り。作成したテキストの総ページビュー数は1,6億回を超える。好きなフレーズは「頃は二月(にうゎんがつ)」や「月日は百代の過客(くゎかく)にして」といった癖のあるやつ。早稲田大学卒業。

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