|
|
|
更新日時:
|
|
![]() |
徒然草『公世の二位のせうとに』 わかりやすい現代語訳と解説 |
著作名:
走るメロス
138,317 views |
はじめに
このテキストでは、徒然草の一節「公世の二位のせうとに」の原文、現代語訳・口語訳とその解説を記しています。
※徒然草は兼好法師によって書かれたとされる随筆です。清少納言の『枕草子』、鴨長明の『方丈記』と並んで「古典日本三大随筆」と言われています。
原文
(※1)公世(きんよ)の二位のせうとに、良覚僧正と聞こえしは、きはめて腹あしき人なりけり。坊の傍らに、大きなる榎の木のありければ、人、
「榎の木の僧正」
とぞ言ひける。
この名、しかるべからずとて、かの木を切られにけり。その根のありければ、
「(※2)きりくひの僧正」
と言ひけり。いよいよ腹立ちて、きりくひを掘り捨てたりければ、その跡、大きなる堀にてありければ、
「堀池の僧正」
とぞ言ひける。
現代語訳
公世の二位の兄で、良覚僧正と申し上げた方は、とても怒りっぽい人であったということだ。宿坊の側に、大きな榎の木があったのだが、人々は、(良覚僧正のことを)
「榎の木の僧正」
と呼んだ。
(僧正は)この名前を、(自分に)ふさわしくないと、その木をお切りになってしまった。(今度は)その根が残っていたので、(人々は僧正のことを)
「きりくひの僧正」
と呼んだ。(僧正は)ますます怒って、切り株を掘って捨ててしまったところ、その跡が、大きな堀になっていたので、(人々は僧正のことを)
「堀池の僧正」
と呼んだ。
【祁答院】あなたは読める?難読地名の読み方と由来
品詞分解
※品詞分解:徒然草『公世の二位のせうとに』の品詞分解(動詞・助動詞の活用など)
単語・解説
(※1)公世 | 鎌倉時代の公卿であった「藤原公世」を指す |
(※2)きりくひ | 切り株 |
このテキストを評価してください。
役に立った
|
う~ん・・・
|
※テキストの内容に関しては、ご自身の責任のもとご判断頂きますようお願い致します。 |
|
徒然草『世に従はん人は』の現代語訳・文法解説
>
土佐日記『楫取りの心は神の御心』わかりやすい現代語訳と解説
>
百人一首48『風をいたみ岩うつ波のおのれのみ砕けてものを思ふころかな』現代語訳と解説(序詞、縁語など)
>
十訓抄『文字一つの返し』テストで出題されそうな問題
>
大鏡『最後の除目・兼通と兼家の不和(この大将殿は、堀河殿〜)』の現代語訳・和訳と解説
>
最近見たテキスト
徒然草『公世の二位のせうとに』 わかりやすい現代語訳と解説
10分前以内
|
>
|
注目テキスト