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古文単語「おぼゆ/覚ゆ」の意味・解説【ヤ行下二段活用】 |
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著作名:
走るメロス
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このテキストでは、ヤ行下二段活用の動詞「おぼゆ/覚ゆ」の意味、活用、解説とその使用例を記しています。
未然形 | おぼえ |
連用形 | おぼえ |
終止形 | おぼゆ |
連体形 | おぼゆる |
已然形 | おぼゆれ |
命令形 | おぼえよ |
(自然と)
思われる、感じられる。
[出典]:袴垂、保昌に会ふこと 宇治拾遺物語
「...と思ひて走りかかりて、衣をはがむと思ふに、あやしくものの恐ろしくおぼえければ、添ひて、二、三町ばかり行けども...」
[訳]:...と思って走りかかり、着物をはぎとろうと思うのですが、不思議となんだか恐ろしく感じられたので、後ろを付いて、二、三町ほど行くのですが...
「...と思ひて走りかかりて、衣をはがむと思ふに、あやしくものの恐ろしくおぼえければ、添ひて、二、三町ばかり行けども...」
[訳]:...と思って走りかかり、着物をはぎとろうと思うのですが、不思議となんだか恐ろしく感じられたので、後ろを付いて、二、三町ほど行くのですが...
思い出される、思い浮かぶ。
(主に打消の語を伴って)
分かる。
[出典]:平家物語
「目もくれ、心も消え果てて、いづくに太刀を打ち突くべしとも覚えず。」
[訳]:目もくらみ、意識も遠くなって、どこに太刀を打ち付けたらよいのかも分からない。
「目もくれ、心も消え果てて、いづくに太刀を打ち突くべしとも覚えず。」
[訳]:目もくらみ、意識も遠くなって、どこに太刀を打ち付けたらよいのかも分からない。
似る。
[出典]:若紫・北山の垣間見 源氏物語
「...とて、尼君の見上げたるに、少しおぼえたるところあれば、子なめりと見給ふ。」
[訳]:...といって尼君が(座ったままその子の顔を)見上げると、少し似ているところがあるので、(尼君の)子どもであろうと(光源氏は)ご覧になります。
「...とて、尼君の見上げたるに、少しおぼえたるところあれば、子なめりと見給ふ。」
[訳]:...といって尼君が(座ったままその子の顔を)見上げると、少し似ているところがあるので、(尼君の)子どもであろうと(光源氏は)ご覧になります。
(他人から)
思われる。
[出典]:源氏物語 紫式部
「世の中に手書くと覚えたる、上中下の人々にも...」
[訳]:世間で文字を上手に書くと思われている、上中下の(身分の)人々にも...
「世の中に手書くと覚えたる、上中下の人々にも...」
[訳]:世間で文字を上手に書くと思われている、上中下の(身分の)人々にも...
思い出す。
[出典]:枕草子 清少納言
「恥づかしき人の、歌の本末問ひたるに、ふとおぼえたる、我ながらうれし。」
[訳]:立派な人が、和歌の上の句や下の句と尋ねたときに、すばやく思い出したことは、我ながらうれしい。
「恥づかしき人の、歌の本末問ひたるに、ふとおぼえたる、我ながらうれし。」
[訳]:立派な人が、和歌の上の句や下の句と尋ねたときに、すばやく思い出したことは、我ながらうれしい。
思い出して語る。
[出典]:枕草子 清少納言
「いと興あることなり。いで覚えたまへ。」
[訳]:大変興味深いことだ。さあ思い出して語ってください。
「いと興あることなり。いで覚えたまへ。」
[訳]:大変興味深いことだ。さあ思い出して語ってください。
記憶している、覚えている。
[出典]:桐壷・藤壺の入内 源氏物語
「母御息所も、影だにおぼえ給はぬを、『いとよう似へり。』と、典侍の聞こえけるを...」
[訳]:(源氏の君は)母の御息所のことも、面影すら覚えてはいらっしゃいませんが、『(藤壺は御息所に)よく似ていらっしゃいます。』と典侍が申し上げたので...
「母御息所も、影だにおぼえ給はぬを、『いとよう似へり。』と、典侍の聞こえけるを...」
[訳]:(源氏の君は)母の御息所のことも、面影すら覚えてはいらっしゃいませんが、『(藤壺は御息所に)よく似ていらっしゃいます。』と典侍が申し上げたので...
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