数学的帰納法の基本的な考え方2
前回は数学的帰納法という証明方法について説明をしましたね。
数学的帰納法の基本的な考え方①
今回はその続きです。
すべての自然数nについて、
であることを証明してみましょう。
この問題の解法を示しましょう。
考え方については前回のテキストを参照してください。
■【n=1のとき】
n=1のとき①の左辺は、
一方で①の右辺は、
よって①が成り立つことがわかります。
■【n=mのとき】
n=mのとき①が成り立つと仮定します。つまり
が成り立つと仮定します。
このうえで、n=m+1のときに①が成り立つかどうかを証明します。つまり
が成り立つかどうかを証明するわけですね。この式を③としておきます。
②より、
なので
となり、③の右辺と同じになりましたね。
以上のことから、n=mのときに①が成り立つと仮定すると、n=m+1のときにも①が成り立つことがわかりました。
数学的帰納法からすべての自然数nについて①が成り立つことが証明されたことになります。