前回は数学的帰納法という証明方法について説明をしましたね。
数学的帰納法の基本的な考え方①
今回はその続きです。
すべての自然数nについて、
 = \frac{1}{3} n \left(n%2B1\right) \left(n%2B2\right) )
…①
であることを証明してみましょう。
この問題の解法を示しましょう。
考え方については前回のテキストを参照してください。
■1:n=1のとき
n=1のとき
よって①が成り立つことがわかります。
■2:n=mのとき
n=mのとき①が成り立つと仮定します。つまり
 = \frac{1}{3} m \left(m%2B1\right) \left(m%2B2\right) )
…②
が成り立っていると仮定します。
このうえで、n=m+1のときに①が成り立つかどうかを証明します。つまり
 = \frac{1}{3} \left(m%2B1\right) \left(m%2B2\right) \left(m%2B3\right) )
…③
が成り立つかどうかを証明するわけですね。
②より、
 = \sum_{k=1}^{m} k \left(k%2B1\right) )
なので
となり、③の右辺と同じになりましたね。
以上のことから、n=mのときに①が成り立つと仮定すると、n=m+1のときにも①が成り立つことがわかりました。
数学的帰納法からすべての自然数nについて①が成り立つことが証明されたことになります。