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シュメールで確立した1週7日制の起源と発展 世界史用語127
著作名: ピアソラ
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ローマ帝国も、紀元前1世紀に1週7日制を採用しました。ローマ人は、シュメールやバビロニアの天体の名前を、自分たちの神の名前に置き換えました。太陽の日はソルの日、月の日はルーナの日、水星の日はメルクリウスの日、金星の日はウェヌスの日、火星の日はマルスの日、木星の日はユピテルの日、土星の日はサトゥルヌスの日となりました。ローマ人は、当初は8日間の周期を使っていましたが、紀元後321年に、皇帝コンスタンティヌスが7日間の周期を公式に定めました。コンスタンティヌスは、キリスト教に改宗したことから、日曜日を休日として定めました。

ローマ帝国の衰退後も、1週7日制はヨーロッパや中東で広まりました。中世になると、ゲルマン人や北欧人がローマ人の1週7日制を受け入れましたが、彼らは、自分たちの神の名前に置き換えました。太陽の日はサンの日、月の日はムーンの日、水星の日はティウの日、金星の日はフリッグの日、火星の日はテュールの日、木星の日はトールの日、土星の日はサトゥルヌスの日となりました。これらの名前は、現在の英語の曜日の名前の由来となりました。他の言語では、ローマ人の名前やユダヤ人の名前を残したものもあります。

以上のように、1週7日制は、シュメールやバビロニアの文明から始まり、ユダヤ教やキリスト教やイスラム教の宗教と結びつき、ローマ帝国やゲルマン人や北欧人の文化と融合しました。この周期は、自然界のリズムとは一致していませんが、人々の生活や信仰に深く根付いています。そのため、1週7日制は、今日でも世界中で使われており、私たちの時間感覚や行動に影響を与えています。1週7日制は、人間が作り出した時間の単位でありながら、人間を作り出した時間の単位でもあるのです



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