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古代オリエントの60進法とは 世界史用語122 |
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著作名:
ピアソラ
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60進法とは、60を基数とする数の表し方です。紀元前3千年紀に古代シュメール人によって発明され、古代バビロニア人に受け継がれました。現在でも、時間、角度、地理座標などを測るために、変形された形で使われています。
60進法が発明された理由は、60という数が非常に優れた合成数であるからです。60は、1から6までのすべての数で割り切れる最小の数です。つまり、1、2、3、4、5、6の最小公倍数です。このため、60進法では、多くの分数が簡単に表せます。例えば、1時間を、30分、20分、15分、12分、10分、6分、5分、4分、3分、2分、1分というように、均等に分割することができます。
60進法は、数を表す方法としてだけでなく、計量単位としても使われました。古代シュメール人やバビロニア人は、重さや容量を測るために、60進法に基づく単位を用いました。例えば、重さの単位としては、カッカル(タレント、約30キログラム)があり、これを60のマヌ(ミナ)に分け、さらにそれぞれを60のシクル(シェケル)に分けました。これらの単位は、後のギリシャ人やローマ人にも引き継がれ、何千年もの間使われ続けました。
60進法は、数学や天文学にも大きな影響を与えました。古代バビロニア人は、60進法を使って、円周率や平方根などの近似値を求めたり、三角法や代数の基礎を築いたりしました。また、地球の自転周期や太陽の運行周期などを計算するために、60進法を用いました。これらの知識は、後のギリシャ人やアラブ人にも伝えられ、西洋やイスラムの数学や天文学の発展に寄与しました。
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