現代文明で押さえておきたいポイント
※赤字部分が問題に出そうな部分です。赤色の暗記シートなどで隠して見てください。
自然科学
・19世紀はじめから発達した
原子物理学の分野では、
アインシュタインが相対性理論を発表し、
ハイゼンベルクが量子力学や原子核理論の基礎を確立した。
・この原子物理学は、後に
核爆弾や
原子力発電などの発明を促した。核兵器の運用のため、のちに
大陸間弾道弾が開発された。原子力発電は1954年にソ連で実用化されて以来、世界の発電の一部を担うようになったが、1979年におこったアメリカの
スリーマイル島原子力発電所事故、1986年におこったウクライナの
チェルノブイリ原子力発電所事故など、致命的な事故もおこった。
技術進歩
・化学の分野では、アメリカの
カローザスが1938年に
ナイロンを発明し、その後もビニロン・ポリエステルなどの合成繊維が発明された。また、石油化学製品である合成樹脂の
プラスチックも発明された。
・1940年代から、分子生物学が発展し、1953年にワトソンとクリックが
DNAの二重らせん構造を提唱した。生化学は1970年代に
生蛋白の合成に成功し、遺伝子工学やバイオテクノロジーといった生命工学の分野も発展し、ゲノム解析やクローン技術、抗生物質などが発明された。
・工業分野では、ドイツ人の
ダイムラーが1885年にオートバイ、翌年に自動車を開発して以降、アメリカの
フォードにより1913年に大量生産方式が開発され、自動車は急速に普及した。また、
ライト兄弟が発明した航空機は、
リンドバーグが1927年に大西洋横断を成し遂げ、その後1939年にドイツでジェット機が開発された。
・第二次世界大戦中にドイツが開発した
V2ロケットを始まりとし、米ソの対立とともに、1957年人工衛星が開発されると、宇宙開発競争が加速した。1969年、アメリカのアポロ計画により
アポロ11号が人類史上初の月面着陸に成功した。その後通信衛星や気象衛星など人工衛星が盛んに打ち上げられ、電子工学も盛んになった。
・1948年、アメリカで
トランジスタが開発され、集積回路を搭載したコンピューターの開発が進んだ。また、
パソコン(パーソナルコンピュータ)も登場し、個人用として普及しだした。後に
インターネットが発展すると、IT革命がおこった。無線通信が普及し、携帯電話も広まった。一方、コンピュータ=ウイルスなどの悪意あるプログラム生まれ社会問題化した。
・1920年に
ラジオ、1926年に
テレビが開発されると、
マス=コミュニケーションが生まれ、情報化時代が始まった。これらはIT革命によって現在でも進展している。
哲学・社会科学
・哲学の分野では、生の哲学を唱えた
ベルグソンや、『西洋の没落』を著した
シュペングラー、実存哲学者として
サルトル、実用主義(プラグマティズム)の
デューイなどが活躍した。
・精神分析学は
フロイトによって確立し、のちに人文・社会科学に多大な影響を与えた。
・経済学・哲学の分野では、レーニンや毛沢東により
マルクス主義が発展し、ドイツの
マックス=ヴェーバーは『
プロテスタンティズムも倫理と資本主義の精神』を著した。またフランスの人文学者
レヴィ=ストロースによる構造主義も発達した。
文学
・文学では、『ジャン=クリストフ』『魅せられた魂』を著したフランスの
ロマン=ロラン、『失われた時を求めて』を著した
プルースト、『異邦人』『ペスト』を著した
カミュ、『魔の山』を著したドイツの
トーマス=マン、『ユリシーズ』を著したアイルランドの
ジョイス、『チャタレー婦人の恋人』を著したイギリスの
ローレンス、『武器よさらば』『誰がために鐘は鳴る』を著したアメリカの
ヘミングウェー、『変身』『審判』を著したチェコの
カフカ、詩集『ギーターンジャリ』を著した
タゴール、『狂人日記』『阿Q正伝』を著した
魯迅などが活躍した。
美術
・美術では、野獣派(フォービズム)の
マティス、立体派(キュビズム)の
ピカソや
ブラック、超現実主義の
ダリや
シケイロスが活躍した。
音楽
・音楽では、
シェーンベルクや
バルトークが活躍した。
大衆文化
・大衆文化の分野では、1895年にリュミエール兄弟により
映画が生まれ、
ディズニーがアニメーションを作り、
チャップリンが『独裁者』『モダン=タイムス』『街の灯』などの作品を演じた。
・アメリカを中心とし、
ミュージカルや黒人音楽を祖とする
ジャズなどが生まれ、その後、アメリカの既成文化に対する
カウンター=カルチャーの一つとして
ロック音楽と
ビートルズへの熱狂などの社会現象がおこった。