似たような言い回しをするけれど、実は意味が違う。そんな言葉にフォーカスをして連載していきます。第2回目は
おざなりと
なおざりについてみていきましょう。どちらも「いい加減」という意味をもつ似た言葉ですが、使うシチュエーションが微妙に異なります。
「おざなり」
「おざなり」には
てきとーな対応をするという意味があります。
例えば部屋の掃除をたのまれたのに、掃除をしたはいいものの、「ものすごくいい加減にてきとーにやっていた」というときには「おざなり」です。適当であっても一応やっているというのがポイントです。
「なおざり」
一方で「なおざり」には、
成り行きにまかせるままで、いい加減にほっておくという意味があります。この、
「ほっておく」というのがポイントです。
さっきの掃除の例でいくと、掃除をたのまれたのにもかかわらず、「ほったらかしにして何もやっていない」というときは「なおざり」です。
2つの異なる点
いい加減にその場を取り繕うという意味では「おざなり」を、成り行きにまかせるままで、いい加減なままほっておくというときは「なおざり」を使います。同じ適当であっても、おざなりの方がまだ何かやる気を見せている気がします。
「おざなり」にすますことはできても「なおざり」にすますことはできないのです。