南北問題
日本やアメリカ、ヨーロッパ諸国のように北半球に位置する国(先進国)と、アフリカ諸国のように南半球に位置する国(発展途上国)とで起こっている経済格差の問題のことを
南北問題と言います。
南半球と
北半球での問題なので
南北問題。覚えやすいですね。
発展途上国では、多くの国が国内の生産や輸出が数品目の一次産品に大きく依存している
モノカルチャー経済です。そのために、国自体の収入が少ないことが問題の原因となっています。
先進国の取り組み
OECD
1960年代ごろから、国際社会において南北問題についての議論がなされるようになりました。
1961年にはヨーロッパ、北米諸国が中心となって
OECD(経済協力開発機構)が『経済発展途上にある諸地域の経済の健全な拡大に寄与すること』を目的に設立されました。
ODA
先進諸国は
ODA(政府開発援助)という形で発展途上国を支援しています。有償・無償での資金援助をはじめ技術協力など、様々な形で援助をしています。(
※ODAは組織ではありません)
ちなみに2012年度の日本のODA予算は5,612億円となっており、世界の中でも有数のODA大国となっています。(外務省HPより抜粋)
国連の取り組み
UNCTAD
また、1964年には国際連合が主導で
UNCTAD(国連貿易開発会議)が設立されました。これは、先進国と発展途上間の貿易や経済格差を中心に南北問題を検討するために作られた組織です。
NIEO
1974年には
NIEO(新国際経済秩序)が国連において採択されました。NIEOとは、戦後に先進国主導で営まれてきた世界経済の体制を南側諸国にとって公平となるように新しい秩序を作っていこうとする南側諸国の要求です。