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21_80 国際社会の動向と日本の果たすべき役割 / 核兵器と軍縮問題

核兵器廃絶にむけての交渉の歴史

著者名: モンテスQ
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核兵器

人類の歴史上初めて核兵器が人にたいして使われたのは、1945年の8月6日。
ご存知、広島に落とされた原子爆弾でした。広島市民のうち約14万人が亡くなったとされています。

この戦争で核兵器の残忍さを知ったにもかかわらず、国際的に核兵器の開発は進みました。アメリカとソ連の東西対立がその原因です。
キューバ危機

アメリカとソ連の対立が深刻になったのは1962年のキューバ危機の時期です。
この際に両国のトップは、仮にアメリカとソ連が核兵器を使って戦争を始めてしまうと、両国だけではなく世界中を破壊してしまうことだろうという意見で一致し、両国のにらみ合いは緩んでいきます。
核軍縮の流れ

このキューバ危機の頃から、世界的にも核軍縮の流れが加速し始めます。
1963年:PTBT(部分的核実験禁止条約)にアメリカ/ソ連/イギリスが批准

大気圏内、宇宙空間及び水中における核兵器実験を禁止する条約です。
1968年:NPT(核兵器拡散防止条約)にアメリカ/ソ連/イギリスが批准

核軍縮を目的に、アメリカ合衆国ロシアイギリスフランス中華人民共和国の5か国以外の核兵器の保有を禁止する条約です。フランスと中国は1992年に批准しています。
1969年:SALT(戦略兵器制限交渉)

アメリカとソ連の間でかわされた交渉で、お互いの保持できる核兵器の量を取り決めたものです。SALTは1982年以降、戦略兵器削減交渉と名前をかえて、新しい核兵器の軍縮の交渉が続けられています。
1987年:INF(中距離核戦力全廃条約)

この条約によって、アメリカ合衆国とソヴィエト連邦がヨーロッパに配備した核弾頭を装備した中距離弾道ミサイルと巡航ミサイルはすべて廃棄されました。1969年から続いてきた核兵器の制限交渉ですが、このINFが初めて核兵器の削減を明記した軍縮条約となります。
1996:CTBT(包括的核実験禁止条約)

CTBTとは、国際連合で採択された宇宙空間・大気圏内・水中・地下を含むあらゆる空間での核兵器の核実験による爆発、その他の核爆発を禁止した条約です。

採択はされましたが、2012年現在、核保有国であるアメリカ・イスラエル・イラン・エジプト・中華人民共和国・北朝鮮民主主義人民共和国・インド・パキスタンが批准していないために発行はされていません。

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『教科書 現代社会』 第一学習社 平成23年
『最新図説 現社』 浜島書店

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